2022年8月15日月曜日

東京ステーションギャラリー「東北へのまなざし1930-1945」

岩手県立美術館、福島県立美術館と巡回してきた展覧会「東北へのまなざし1930-1945」が、いよいよ東京にやってきました。
場所は、今ではかつての上野駅にかわり、すっかり東北への窓口となっているJR東京駅の東京ステーションギャラリー。


東京ステーションギャラリー入口

1930年代以降に、ドイツの建築家ブルーノ・タウトや民藝運動を展開した柳宗悦はじめ、東北に眼を向けた著名な人たちが現地で何を見たのか、そして現地をどのように見たのか、とても興味深い内容の展覧会です。

展覧会概要


会 期  2022年7月23日(土)~9月25日(日)
     *会期中一部展示替えがあります(前期7/23-8/21、後期8/23-9/25)
休館日  月曜日(8/15、9/19は開館)
開館時間 10:00~18:00 
     *金曜日は20:00まで開館 ※入館は閉館30分前まで
入館料  一般 1,400円、高校・大学生 1,200円 中学生以下無料
     *障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料)
     *学生の方は入館の際、生徒手帳・学生証をご提示ください。
*展示室内の混雑を避けるため日時指定制を導入し、各時間で入館人数の上限を設定してい
 ます。館内でも当日券を購入できますが、土日祝など混雑する時間帯は入館をお断りする
 場合があります。
 チケット購入方法は同館ウェブサイトでご確認ください⇒東京ステーションギャラリー 
  
展示構成
 Ⅰ章 ブルーノ・タウトの東北「探検」
 Ⅱ章 柳宗悦の東北美学
 Ⅲ章 郷土玩具の王国
 Ⅳ章 「雪調」ユートピア
 Ⅴ章 今和次郎・純三の東北考現学
 Ⅵ章 吉井忠の山村報告記

※展示室内は撮影禁止です。掲載した写真は報道内覧会で主催者より特別の許可をいただいて撮影したものです。


それではさっそく展示の見どころを中心に会場内の様子をご紹介したいと思います。

見どころ1 タウトが見た日本、東北は懐かしい


ドイツの著名な建築家、ブルーノ・タウト(1880-1938)が来日したのは1933年。
その後、わずか3年半の日本滞在では、各地を旅行して多くの手記、写真を残し、『日本美の再発見』(岩波新書)をはじめとした著書を著していますが、市井の人々の暮らしぶりに関心をもったタウトらしく、そこから映し出される日本の姿は、現代の私たちが直接体験したわけではないのに、どれも懐かしさを感じるものばかり。


Ⅰ章展示風景


Ⅰ章展示風景

こちらのライトスタンドはタウトがデザインしたもの。
仙台の商工省工藝指導所でデザインを教えていただけあって、さすがにモダンでオシャレです。

Ⅰ章展示風景

そして圧巻はこちら。
タウトが1935年と1936年に秋田に旅した時の様子を、タウトと案内者・勝平得之の手記から再現した壁面パネル。


Ⅰ章展示風景

イメージ再現された秋田の民具がその場の雰囲気をさらに盛り上げています。

Ⅰ章展示風景

どれも雪深い冬の道具や日用品ですが、これを見て、子どものころ会津の親戚の家に行った時、雪の中、車が立ち往生して、近くを車で通りかかった人たちに協力してもらって車を後ろから押して脱出したときのことを思い出しました。


農村の手仕事の美に魅了されたのは、東京生まれで「民藝」の普及に努めた柳宗悦(1889-1961)。

Ⅱ章展示風景

柳の東北の旅は20回以上にも及んだとのこと。
どれも実用品でありながら、一つひとつが素晴らしい芸術作品。
展示を見て、なぜ柳がそこまで東北に魅了されたのかがよくわかりました。

Ⅱ章展示風景



見どころ2 こけしにも系統があった!


私たちがよく知っている東北の玩具といえば、こけし。
そのこけしにも津軽系、南部系など、それぞれ特長のある系統があることを初めて知りました。
確かによく見てみると、それぞれのこけしには違った可愛さ、魅力があるのです。

Ⅲ章展示風景


東北は郷土玩具の宝庫。
赤べこやお面、郷土人形など、こけし以外にも多士済々。


Ⅲ章展示風景


今回の展示を見て、東京ステーションギャラリー2階の赤レンガの壁面は西洋絵画にぴったりと思っていましたが、それだけでなく和風の展示作品でもお似合いなのがよくわかりました。

Ⅲ章展示風景


こんなに魅力的な郷土玩具を見れば、欲しくなるのは自然のなりゆき。
ミュージアムショップには、さまざまな種類のこけしや展覧会関連グッズが揃っているので、お帰りの際にはぜひお立ち寄りください。

ミュージアムショップ


見どころ3 豪雪が生み出した東北の美の世界


「雪調」という聞きなれない言葉が出てきました。

正式には「積雪地方農村経済調査所」という「雪調」は、昭和初期の経済恐慌や凶作などで疲弊しきった東北地方の豪雪地帯を救うため、雪害対策の研究、民芸品の製作や農産物加工を振興して農村経済の活性化に向けた研究を行うことを目的として1933(昭和8)年に設立された機関でした。


雪調で中心的な役割を果たした人物のひとりが、弘前市出身の建築家、今和次郎(1888-1973)。
除雪に有効な斜め屋根、農家の換気や彩光など、雪国に適した家屋の研究を行いました。

Ⅳ章展示風景

東北の近代化と生活改善に力を注いだ和次郎は、都市の暮らしにも着目して、関東大震災で壊滅的な被害を受けた東京の現状を調査してスケッチで表現したのが、考古学に対して和次郎が造語した「考現学」。


Ⅴ章展示風景

考現学といってもけっして堅苦しいものでなく、人々の服装や生活用品が詳細に描かれたスケッチなど、当時の生活ぶりがよくわかって、とても興味深く見ることができました。

私のおススメは「本所深川 男の欲しいもの」「本所深川 女に入用な品物」などが値段付でイラストで紹介されているスケッチ。
今では手に入らないものも詳細に描かれています。

和次郎の弟で、東京で洋画家として活躍していた今純三(1893-1944)は、関東大震災を機に青森市に移り、兄の「考現学」調査に協力しました。

こちらは、さりげない日常の瞬間や、港や街の風景を描いたシリーズ『青森県画譜』。
兄・和次郎も高く評価していますが、どれも感じのいいタッチなので、『青森県画譜』のほかの作品も見てみたくなりました。



会津の親戚を訪ねた時に見た雄大な磐梯山を描いた作品が見えてきました。

福島市出身の画家、吉井忠(1908-1999)が描いた《裏磐梯》(福島県立美術館蔵 下の写真右から2つ目)。
戦時下の厳しい状況にあった東北の人たちの暮らしぶりを描いた作品が並んでいますが、苦しみの中にも何かほっとさせられるような響きが感じられました。



今では新幹線が開通してJR東京駅からすぐに行かれる東北ですが、まだまだ知らない東北もたくさんあります。
そんな東北の魅力がいっぱい詰まった展覧会です。
ぜひご覧ください!


展示作品の図版や詳しい解説が掲載されている公式図録もミュージアムショップで販売中です。

ミュージアムショップ



2022年8月13日土曜日

東京都美術館 企画展「フィン・ユールとデンマークの椅子」

 東京・上野公園の東京都美術館では企画展「フィン・ユールとデンマークの椅子」が開催されています。




今回の企画展は、デザイン大国として知られるデンマークの中でも、ひときわ美しい家具をデザインしたフィン・ユール(1912-1989)の椅子の魅力に迫る展覧会。

見た目もよくて、座り心地もよい椅子の数々が展示されているので、夏の暑い日差しの中、ほっとできるオアシスを見つけたような、とても雰囲気のよい空間が会場内に広がっています。

それではさっそく展覧会の見どころをご紹介したいと思います。


展覧会概要


会 期   2022年7月23日(土)~10月9日(日)
会 場   東京都美術館ギャラリーA・B・C
休室日   月曜日、9月20日(火)
      ※ただし、8/22(月)、8/29(月)、9/12(月)、9/19(月・祝)、9/26(月)は開室
開室時間 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開室 金曜日は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
観覧料  一般 1,100円、大学生・専門学校生 700円、65歳以上 800円
     ※高校生以下は無料
     ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康
      手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
     ※いずれも証明できるものをご持参ください。
     ※10月1日(土)は「都民の日」により、どなたでも無料。
     ※特別展「ボストン美術館展 芸術×力」のチケット提示(半券可)にて各料金
      より300円引き(1名1回限り、他の割引とは併用できません)

※事前予約は不要です。ただし、混雑時に入場制限を行う場合があります。

展示構成
 第1章 デンマークの椅子-そのデザインがはぐくまれた背景
 第2章 フィン・ユールの世界
 第3章 デンマーク・デザインを体験する

※展覧会の詳細は同展公式サイトでご確認ください⇒フィン・ユールとデンマークの椅子

※会場内は一部エリアを除き撮影禁止です。掲載した写真は報道内覧会で美術館より特別の許可をいただいて撮影したものです。



見どころ1 オシャレなデンマーク家具が見られる!



こんなオシャレな椅子なら、音楽を聴きながら読書をしたり、いつの間にかうたた寝をしたりしていつまでも座っていられそう。

第1章展示風景


昼の時間が短かく、長い間続く冬に室内で過ごすことが多い北ヨーロッパのデンマークで生み出されたオシャレな家具ですが、熱中症にならないように日中は外に出ないで家の中で過ごす人も多くなっている今の日本にもピッタリかもしれません。

第1章では、1930年代から1960年代にかけて製作された、色も、形も、素材もさまざまな椅子が展示されていて、「家に置くならどの椅子がいいかな。」と想像をふくらましながら楽しくデンマークの家具デザインの歴史をたどることができます。

第1章展示風景

家具のショールームではありませんが、落ち着いた照明がいい雰囲気を演出しています。

第1章展示風景


見どころ2 心地よさが広がるフィン・ユールの世界

 

どんなにオシャレな椅子でも、座り心地がよくなければ良い椅子とは言えません。
こちらはフィン・ユール邸の室内を再現した空間。

フィン・ユールが自宅で椅子に座る写真も展示されていました。
きっと自分で座ってみてデザインのアイデアを膨らませていたのですね。

第2章展示風景


コペンハーゲン北のオードロップゴーに建つフィン・ユール邸は、現在では一般に公開されているとのことなので、いつかは現地に行ってみたくなりました。

第2章展示風景

「織田コレクション」に注目!

今回の企画展は、東海大学名誉教授の織田憲嗣氏が長年にわたり収集してきた20世紀家具や日用品の「織田コレクション」が東京でまとめて紹介される初めての機会。
世界的にも名高い「織田コレクション」をお見逃しなく!

第2章展示風景




見どころ3 デンマーク・デザインが体験できる!



展覧会では、展示作品を撮影できることはあっても、さわったりすることはできません。
ところが今回の企画展では、実際にデンマーク・デザインの椅子にさわるだけでなく、座って記念写真を撮るエリアも用意されているのです。

展示会場のうちギャラリーB「第3章 デンマーク・デザインを体験する」が椅子に座って写真も撮れるエリアです。

色々な形の椅子に座って座り心地を比べたり、

第3章展示風景


自宅でくつろいでいるような気分で画面に流れる映像を見たり、

第3章展示風景


オフィスにこんなスペースがほしいな、と思ったり、

第3章展示風景

デンマーク・デザインを実際に体感して、ぜひSNSで発信して展覧会を盛り上げて行きましょう!


なぜ東京都美術館でデンマーク・デザインの展覧会?

それには理由がありました。
2012年のリニューアルオープンを機会に、佐藤慶太郎記念アートラウンジと美術情報室にデンマーク・デザインの家具が置かれたので、それ以来、東京都美術館はデンマーク・デザインとのご縁があったのです。

佐藤慶太郎記念 アートラウンジ ©東京都美術館

東京都美術館には美術展を見に来ることは多いのですが、次回はアートラウンジや美術情報室にも入って、デンマーク・デザインの心地よさを体験したいと思いました。


美術情報室 ©東京都美術館


デンマークの椅子はデザインがいいだけでなく、丈夫で長持ち。
長く使われて次世代に引き継がれていくので、SDGs(持続可能な開発目標)が提唱される現代においてもその理念は立派に通用するものなのです。

オシャレなデザインのデンマークの椅子がたくさん見られて、フィン・ユールの世界が楽しめて、デンマークの椅子の座り心地が体験できる、とても素敵な展覧会です。

東京都美術館では特別展「ボストン美術館展 芸術×力」が同時開催中。

紹介記事はこちらです。

【あの二人が帰ってきた!】特別展「ボストン美術館展 芸術×力」は見どころいっぱい

どちらの展覧会もおススメです。ぜひご覧ください!

東京藝術大学大学美術館 特別展「日本美術をひも解くー皇室、美の玉手箱」

東京・上野公園の東京藝術大学大学美術館では、待望の特別展「日本美術をひも解くー皇室、美の玉手箱」が開幕しました。

大学構内の案内看板


皇室の珠玉の名宝と、近代日本美術とともに歩んできた東京藝術大学のコレクションが大集結した豪華なラインナップや見どころについては、報道発表会に参加した時の様子をレポートしていますので、ぜひこちらもご覧ください。



展覧会概要


展覧会名 特別展「日本美術をひも解く-皇室、美の玉手箱」
会 場  東京藝術大学大学美術館(台東区・上野公園)
会 期  2022年8月6日(土)~9月25日(日)
     ※会期中、作品の展示替えおよび巻替えがあります。
開館時間 午前10時~午後5時
     9月の金・土曜日は午後7時30分まで開館
     ※入館は閉館の30分前まで
     ※本展は日時指定予約の必要はありませんが、今後の状況により入場制限等を
      実施する可能性があります。
休館日  月曜日(ただし、9月19日(月・祝)は開館)
観覧料  一般2,000円、高校・大学生1,200円
     ※中学生以下、障がい者手帳をお持ちの方とその介助者1名は無料
     展覧会の詳細、最新情報等は展覧会公式HP公式Twitterをご覧ください。
展示構成
 序章 美の玉手箱を開けましょう
 1章 文字からはじまる日本の美
 2章 人と物語の共演
 3章 生き物わくわく
 4章 風景に心を寄せる  

※会場内は撮影禁止です。掲載した写真は美術館の特別の許可をいただいて撮影したものです。


さて、特別展のテーマは「日本美術をひも解く-皇室、美の玉手箱」ですので、「美の玉手箱」を開けて、絵画、工芸、書跡などさまざななジャンルの日本美術の豊かな世界をひも解くためのポイントを中心に会場内の様子をご紹介したいと思います。


「ひも解く」その1 ワンポイント作家解説


会場は3階と地下2階に分かれているので、まずはエレベーターで3階まで上がって、入口に置いてある出品目録を受け取ります。
今回は「ワンポイント作家解説」も置かれているので、こちらもお忘れなく。

「ワンポイント作家解説」には、狩野永徳、伊藤若冲はじめ本展の展示作品のうち一部の作家について紹介されているので、作品とあわせて読むと一層作品の味わいが深まること間違いなし。

「ワンポイント作家解説」(裏面もあります)


例えば、国宝《唐獅子図屏風》(右隻 狩野永徳 桃山時代(16世紀)、左隻 狩野常信 江戸時代(17世紀) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 展示期間:8/6-8/28)を、「ワンポイント作家解説」を読んでから見てみると、豪快なひいおじいちゃんの永徳の唐獅子に向かって、ひ孫の常信の唐獅子が尊敬のまなざしで見ているような気がしてきます。

「3章 生き物わくわく」展示風景


ちなみに永徳の子は松栄、松栄の子が探幽、尚信、安信の「狩野三兄弟」、そして尚信の子が常信。
江戸幕府の御用絵師の座に君臨した狩野派の中でももっとも格式の高い奥絵師四家の一つ木挽町狩野の祖が尚信で、父・尚信を継いだのが常信でした。
明治に入って東京美術学校(現在の東京藝術大学)の創設に尽力した狩野芳崖や橋本雅邦は木挽町狩野の出身なので、常信の作品が東京藝術大学で展示されるのを見ると何かの縁を感じずにはいられません。


「ひも解く」その2 ワークシート「ひもとけ!玉手箱」


3階会場入口では係の方にお声かけしてワークシート「ひもとけ!玉手箱」をいただきましょう。






中を開いてみると、4つの展示作品のクイズがあるので、作品をじっくりご覧になって答えを探してみてください。




「2章 人と物語の共演」展示風景


クイズの解答を記入したあとは、ワークシートの裏面をめくって、「自分の家に飾りたい」、「かわいい」、「きれい」といったキーワードで自分だけの1品を選んでみましょう。



「自分の家に飾りたい」作品は、どれにしようか迷いましたが、私はこの一品に決めました。
それは、大胆に描かれた雄大な滝の景色の中に、小さいながらも丁寧に描かれた宮殿がアクセントになっている五姓田義松《ナイアガラ景図》(明治22年(1889) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 通期展示)です(下の写真右)。


「4章 風景に心を寄せる」展示風景


このワークシートは前期用のもので、展示替えにあわせて前期の後半用、後期用と3種類用意されるので、いつ来場されてもお楽しみいただけます。


「ひも解く」その3 雲形の解説パネルに注目!


「三跡」「絵所預」「料紙」など聞きなれない言葉が出てきてもご心配なく。
雲形の解説パネルでは、日本美術で用いられる用語などを丁寧に説明しています。

下の写真手前の雲形の解説パネルで解説しているのは「三跡」。
三跡とは、平安時代に特に字が巧みであった小野道風、藤原佐理、藤原行成のことで、下の写真右がその一人、藤原佐理の『恩命帖』(平安時代 天元5年(982) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 展示期間:8/6-9/4)です。


「1章 文字からはじまる日本の美」展示風景

書体からわかるように、藤原佐理は性格も奔放だったようで、この書は、弓技を競う宮廷行事で矢の調達を担当した佐理が、それを忘れてしまったので上司に出した始末書だったのです。

藤原佐理の書では国宝の『離洛帖』(畠山記念館蔵)が知られていますが、実はこれも詫び状。
本人はまさか始末書や詫び状が後世に残されて、それが美術作品として展覧会で展示されるとは夢にも思わなかったことでしょう。

会場では8月21日(日)までの期間限定ですが、平安時代の書の名品、伝藤原行成《粘葉本和漢朗詠集》(平安時代(11世紀) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 期間中場面替あり)(上の写真左)の手習いが体験できるコーナーもあります。

薄く描かれたお手本をなぞっていくのですが、複雑な筆遣いなので意外と難しいです。
ぜひチャレンジを!







「ひも解く」その4 展覧会関連グッズも盛りだくさん!


 
出品作品にちなんだオリジナルグッズも盛りだくさんなので、つい財布のひもがゆるんでしまいそうです。




トートバッグやマスキングテープはもちろんのこと、お菓子類も充実。
食べたあとも巾着や風呂敷としておしゃれなアイテムになります。




そして今回全く予想していなかったのがこちら。


なんと、東京藝術大学が所蔵する重要文化財、高橋由一《鮭》(明治10年(1877)頃 東京藝術大学蔵 通期展示)(下の写真右)の特別ラベルの「鮭ふりかけ」が登場したのです。

「3章 生き物わくわく」展示風景

会場内をめぐりながら日本美術のよさが実感できるとても素晴らしい内容の展覧会です。
ぜひお楽しみください!