2025年11月17日月曜日

古美術から現代工芸、近代洋画から現代美術まで、時代を横断して作品を展示販売する「CURATION⇆FAIR」 が京都で初開催!

古美術から現代工芸、近代洋画から現代美術まで、時代とジャンルを横断して作品を展示販売する「CURATION⇆FAIR」が京都で初めて開催されています。
会場は、京都西陣の日蓮宗大本山・妙顕寺、主催は、ユニバーサルアドネットワーク株式会社。11月15日(土)から18日(火)まで4日間限定の開催です。


さらに今回は、創立約120年の歴史をもつ東京美術倶楽部が初めて京都で開催する特別展示 「工+藝」京都2025が JR京都駅から徒歩10分ほどの距離にある渉成園(枳殻邸)で併設開催されるという豪華な内容になっています。

それでは11月15日(土)に開催されたプレス・関係者向けのプレビューに参加しましたので、さっそく会場の様子をレポートしたいと思います。

※「CURATION⇆FAIR Kyoto」の開催概要等は公式サイトでご確認ください⇒https://curation-fair.com/kyoto2025

「CURATION⇆FAIR Kyoto」


大本山妙顕寺は鎌倉時代に創建され、京都洛中における日蓮宗最初の寺院で、伽藍はたびたび移転を繰り返しましたが、本能寺の変ののち、豊臣秀吉の命により堂宇を現在の地に移転した由緒ある寺院です。    
春は桜が咲き誇り、秋は紅葉が境内を覆い、特別公開時には多くの参拝客が訪れる妙顕寺ですが、今回は少し様子が違う賑わいを見せています。

大本山妙顕寺「四海唱導の庭」

そうです。
このたび堂内を埋め尽くしているのは、全部で19軒のギャラリーから出展された美術作品なのです。

<出展者一覧>

akamanma/ARTDYNE/Artglorieux GALLERY OF TOKYO/hatonomori art/
ギャラリー広田美術/ギャラリー北欧器/KANEGAE/TATSURO KISHIMOTO/
Maki Fine Arts/水犀/名古屋画廊/日動画廊/RED AND BLUE GALLERY/
しぶや黒田陶苑/ギャラリー 志/ATSUHIKO SUEMATSU GALLERY/瀧屋美術/Wa.gallery/ZEAL HOUSE

<企画展示> 

超適応2:新しい時代の工芸と表現




勅使門を正面に臨む客殿にもこのとおり、8軒の出展者がブースを出しています。

妙顕寺客殿


日本で最も長い歴史をもつ洋画商・日動画廊からは、梅原龍三郎、藤田嗣治、安井曾太郎はじめ、近代日本美術を代表する作家たちの作品が展示されています。

Booth15日動画廊 展示風景

一方、こちらはBooth13水犀の立体作品。
さまざまなジャンルの作品が見られるのもアートフェアならではの楽しみです。

Booth13水犀 展示風景


妙顕寺を訪れる来賓をお迎えするための施設・大玄関に出展しているATSUHIKO SUEMATSU GALLERYでは、なんとドイツ・ルネサンスを代表する画家、版画家、デューラーの版画を発見!
これでもかというくらい細かい描写、氏名の頭文字A(アルブレヒト)とD(デューラー)を組み合わせた独特のロゴからすぐにわかりました。(下の写真右)

Booth19 ATSUHIKO SUEMATSU GALLERY 展示風景


三方を特徴的な庭園に囲まれた和室(書院)には6軒の出展者が作品が展示されています。
違い棚を利用したお寺ならではの展示風景が見られるのは、鎌倉の瀧屋美術のブース。
ここでは岡本太郎などの近代洋画と古美術が組み合わされた展示が見られます。岡本太郎の作品と縄文土器が何の違和感もなく並んでいるところがすごいです。

Booth06瀧屋美術 展示風景


樹齢400年の赤松と樹齢100年の黒松を臨む茶室で気になった作品は、現代作家によるインスタレーションでした。

Booth07ギャラリー志/KANEGAE 展示風景  


茶室に行く途中の圓窓から見る「光琳曲水の庭」の眺めもまた格別です。



「CURATION⇆FAIR Kyoto」は、普段はあまり訪れる機会の少ないギャラリーの作品や、時代やジャンルを超えて受け継がれてきた名品が古刹を舞台に集まったアートフェアです。
「自分の部屋に飾りたい。」と思える作品にめぐり合えるチャンスかもしれないので、ぜひ会場に足を運んでご覧いただきたいです。


渉成園(枳殻邸) 「工+藝」京都 2025


「工+藝」は、東京美術倶楽部が、工芸の新たな魅力や可能性を国内外に発信するために2024年に初めて開催した特別展示で、今回初めて京都で開催されることになりました。
「工+藝」京都 2025の会場は、渉成園の中でも一番広い閬風亭(ろうふうてい)。
現代の工芸界をけん引する作家46人の作品が京都の地に集結しています。

<出展作家一覧> 

浅井康宏、伊藤秀人、伊藤航、内田鋼一、ウチダリナ、王雪陽、大室桃生、隠﨑隆一、
月山貞伸、加藤高宏、加藤亮太郎、川端健太郎、岸野寛、小曽川瑠那、五味謙二、
佐故龍平、新宮州三、スナ・フジタ、関島寿子、孫苗、高橋奈己、田中里姫、佃眞吾、
土屋順紀、出和絵理、時田早苗、戸田浩二、豊海健太、新里明士、西村圭功、橋本雅也、
福村龍太、藤川耕生、桝本佳子、前田正博、増田敏也、松永圭太、三上亮、見附正康、
宮入陽、ミヤケマイ、十三代三輪休雪、三輪太郎、山村慎哉、吉田泰一郎、和田的


「工+藝」京都2025 展示風景

中には抽選に当たらないと入手できない作品あります。

「工+藝」京都2025 展示風景


渉成園では、ほかにも棟方志功の襖絵の特別公開、裏千家による呈茶席や和舟体験など多彩なプログラムが開催されます。
夜間特別拝観「渉成園 秋灯り」は11月30日(日)まで開催されます。
詳しくはこちらをご覧ください⇒https://www.higashihonganji.or.jp/news/shoseien/015410564/

渉成園 夜間特別拝観「渉成園 秋灯り」

期間限定の「CURATION⇆FAIR Kyoto」が見逃せません!