2026年4月30日木曜日

京都国際写真祭2026 KYOTO GRAPHIE international photography festival

京都市内では、歴史的建造物や近現代建築を会場にした国際的な写真祭「京都国際写真祭2026 KYOTO GRAPHIE international photography festival」が開催されています。
メインプログラムの会場は全部で14か所。ほかにもパブリックプログラムやキッズプログラムなどの会場もあって盛りだくさんの内容です。

 今年のテーマは、日本語では境界、ふち、端などと訳される「EDGE(エッジ)」。
エッジの向こうにあるのは混沌か、崩壊か、それとも新たな可能性か、不安とともに将来への期待も感じながらそれぞれの会場を見て回ることができます。

京都国際写真祭の詳細は、公式サイトをご覧ください⇒https://www.kyotographie.jp/programs/2026/


それではさっそくいくつかの会場をご案内したいと思います。

八竹庵(旧川崎家住宅)


チケット全種の販売に加え、グッズ・書籍などを取り揃えたショップを開設していて、コンシェルジュデスクでは各展覧会の案内から周辺観光まで幅広く案内をしている「インフォメーション町家」が八竹庵(旧川崎家住宅)。
入場無料の会場も、有料の会場もあって、会場内に靴を脱いで入る際に靴下着用が求められる会場や、建造物保護のため大きな荷物は持ち込み不可の会場もあるので、まずはこちらに立ち寄って情報収集するのがおすすめです。
全会場をスムーズに回ることができる便利なパスポートチケットも販売しています。



八竹庵(旧川崎家住宅)

八竹庵(旧川崎家住宅)ではメインプログラムの2つの展覧会が開催されています。
かつての土蔵を利用した会場では、昨年4月にガザでイスラエルの爆撃により25歳の若さで亡くなった故パレスチナ人のフォトジャーナリスト、ファトマ・ハッスーナの写真作品がスライドプロジェクションで発表されています。


ファトマ・ハッスーナ「The Eye of Gaza」展示風景


今回のメインプログラムの重要なハイライトのひとつは「South Africa」。
和室には1945年から現在まで200冊以上の南アフリカにまつわるフォトブックが展示されていて、自由に閲覧することができます。
ここは「SOUTH AFRICA IN FOCUS」の会場の一つです。

「Photo Book! Photo-book! Photobook!」展示風景

ショップでは各会場の展示作品をモチーフにしたトートバックをはじめ、関連グッズや書籍なども販売されているので、来場記念にいかがでしょうか。

八竹庵(旧川崎家住宅)のショップ



嶋臺(しまだい)ギャラリー


御池通に面しているのでいつも大きな店構えは見ているのに、中には入ったことがなかった嶋臺ギャラリーでは、50年にわたり世界の名だたるミュージシャンやアーティストたちのポートレートを撮影してきた稀代の写真家アントン・コービンの軌跡をたどるセレクティブ・レトロスペクティブ(選集的回顧展)が開催されています。

嶋臺ギャラリー

古民家をリノベーションしてギャラリーにした内装は神秘的な雰囲気が漂い、個性的なミュージシャンやアーティストたちのポートレートがピッタリとフィットしています。

アントン・コービン「Presence」展示風景


アントン・コービン「Presence」展示風景


嶋臺ギャラリーからは御池通をはさんで反対側にある「NTT西日本 三条コラボレーションプラザ」ではキッズプログラムが開催されています。

各会場の展示から厳選された作品や、「子ども写真コンクール」の入選作品も展示されていて、お子様連れでも気軽に見ることができます。

「キッズプログラム」展示風景

有斐斎弘道館


江戸中期の京都を代表する儒者・皆川淇園が創設して、現在でも日本文化の研究・教育機関としての活動を続けている学問所「弘道館」もおすすめです。

有斐斎弘道館

鉱物や植物を静謐に写し出すジュリエット・アニエルの作品は、古民家の和室や庭園を眺めながら見ると、また格別の味わいがあります。


ジュリエット・アニエル「光の薫り」展示風景




ジュリエット・アニエル「光の薫り」展示風景




重信会館(じゅうしんかいかん)


蔦の絡まる外観が特徴的な重信会館は、かつては学生会館として利用されていました。
いわば「廃墟」となった建物に展示されているのは、フランスの写真家ユニット(イヴ・マルシャン&ロマ・メェッフェル)による近代の廃墟を写した作品と、AI技術によって廃墟に加工されたパリの作品など。

重信会館


会場は地下1階、地上4階、さらには屋上まであってさながらスリリングな廃墟めぐり。
作品と建物がこれ以上ぴったりとはまっている会場はほかにはないかもしれません。


イヴ・マルシャン&ロマ・メェッフェル「残されるもののかたち」展示風景

2015年に世界文化遺産に正式登録された「軍艦島」の過去と現在の様子を写した写真の比較はとても興味深く拝見することができました。

イヴ・マルシャン&ロマ・メェッフェル「残されるもののかたち」展示風景

そして屋上の展示は、赤い望遠鏡を覗くと見ることができます。さてどんな光景が広がっているか、その場でのお楽しみです。

イヴ・マルシャン&ロマ・メェッフェル「残されるもののかたち」展示風景


 

京都市京セラ美術館


京都市京セラ美術館では、時代を代表するストリートフォトグラファー 、森山大道の「A Retrospective」、南アフリカを内側から捉えた「黒人」写真家・アーネスト・コールの「囚われの地」、生と死、そしてそのはざまで迎える数々の節目に目を向けながら、人生のありようを見つめてきたピーター・ヒューゴ「光が降りそそぐところ」という、それぞれ個性的な写真家による3つの展示を見ることができます。



森山大道「A Retrospective」展示風景

アーネスト・コール「囚われの地」はもちろん、「SOUTH AFRICA IN FOCUS」の会場の一つです。

アーネスト・コール「囚われの地」展示風景

ピーター・ヒューゴ「光が降りそそぐところ」展示風景


とてもすべては紹介しきれませんが、まだまだ興味深い会場があるので、この機会にぜひご覧いただきたいです。
爽やかな初夏の風が心地よいゴールデンウイークに訪れてみてはいかがでしょうか。
会期は5月17日(日)までなのでお早めに!