2019年3月24日日曜日

泉屋博古館分館「特別展 明治150年記念 華ひらく皇室文化-明治宮廷を彩る技と美」

明治150年を記念して昨年の春から名古屋、秋田、京都と巡回してきた「華ひらく皇室文化-明治宮廷を彩る技と美」展が、この春東京にやってきました。

今回の展覧会は、六本木の泉屋博古館分館と目白にある学習院大学史料館との共催企画。
それぞれの会場のチラシも、淡い色の市松模様に展示作品がちりばめられていて、とても華やか。

泉屋博古館分館 展覧会概要
会 場 泉屋博古館分館
会 期 前期 3月16日(土)~4月14日(日)
    後期 4月17日(水)~5月10日(金)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(4月29日、5月6日は開館、4月30日、5月7日休館)、4月16日(展示替え)
入館料 一般 800円(640円)、大高生 600円(480円)、中学生以下無料
    *20名様以上の団体の方はカッコ内の割引料金
    *障がい者手帳ご呈示の方、および付添人1名まで無料
公式サイトはこちら→泉屋博古館分館公式サイト

展覧会チラシ
表面

裏面

学習院大学史料館 展覧会概要
会 場 学習院大学史料館展示室(北2号館1階)
会 期 3月20日(水)~5月18日(土)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:50まで)
休館日 日曜・祝日・5月1日(水) 特別開館日 4月14日(日)
    ※4月30日(火)、5月2日(木)は開館
入場無料
公式サイトはこちら→学習院大学史料館公式サイト

展覧会チラシ
表面
裏面

どちらの会場にも、晩さん会で使われた豪華な食器類やドレス、織物や蒔絵などの工芸品、日本画、そして慶事の際に皇室から贈られるボンボニエール、といった明治時代の宮廷を飾った美術工芸品の数々が展示されていて、私たちの目を楽しませてくれそうです。

講演会やギャラリートークはじめ関連イベントも充実しています。
ぜひそれぞれの公式サイトでご確認ください。

4月27日(土)に学習院大学で開催される関連シンポジウムのチラシはこちらです。


さて、これからは開会に先立って泉屋博古館分館で開催された内覧会に参加しましたので、展覧会の見どころを紹介したいと思います。
※掲載した写真は、美術館より特別の許可をいただいて撮影したものです。

ロビーに入ってすぐに目につくのは、宝石がちりばめられた光り輝く豪華な「箱」。

手前から時計回りに、「梅花文宝石入小箱」「夕景~菖蒲華文・棗」
「金羽文小筥~小鳥たちのコロニー」
いずれも株式会社ミキモト装身具蔵

こちらの作品のみ、どなたでも撮影可です。ぜひ記念に一枚!

ミキモト銀座4丁目本店では「ようこそ、ボンボニエールの世界へ-皇室からのかわいい贈りもの-」が4月5日(金)から5月10日(金)まで開催されます。会場はミキモト銀座4丁目本店7階ミキモトホール、入場は無料です。


ロビー(第2会場)正面の展示ケースには、泉屋博古館分館が所蔵する明治の日本画と工芸品が展示されています。
※こちらは撮影不可です。ご注意ください。

右と中央がどちらも今尾景年「富士峰図」「深山瀑布図」
森寛斎「羅浮仙人図」泉屋博古館分館蔵

右から、どちらも初代宮川香山「青華紅彩桃樹文耳付花瓶」
「青華磁蓮形鉢」泉屋博古館分館蔵

右と中央が初代宮川香山「青華鳳凰形花入」「菊花形藤花図壷」
左が山崎朝雲「御尊像」泉屋博古館分館蔵

続いて第1会場と第3会場に移りまず。
こちらは写真撮影不可だったため画像の紹介はできませんが、それぞれの会場の見どころを紹介したいと思います。

第1会場最初のコーナーのキーワードは「鹿鳴館の時代と明治宮殿」

ここには現在の浜離宮の地にあった「延遼館」、日比谷にあった「鹿鳴館」そして皇居内にあった「明治宮殿」ゆかりの食器や花瓶、ドレスなどが展示されています。

そして第1会場中央の展示ケースにはかわいらしいボンボニエールが展示されています。
小さくても細やかな技巧がほどこされているボンボニエールは、まさに明治の超絶技巧です。

第1会場のもう一つのキーワードは「明治宮廷を彩る技と美」。

このコーナーで見逃せないのが、何といっても伊藤若冲「動植綵絵」を綴織にした2代川島甚兵衛「大鶏雌雄図 綴織壁掛」(作品番号25 川島織物文化館蔵)。
こちらは前期のみの展示で、後期には同じ伊藤若冲「動植綵絵」を綴織にした2代川島甚兵衛の「紫陽花双鶏図 綴織額」が展示されます。

第3会場には、蒔絵の硯箱、七宝、木彫、織物などの「明治宮廷を彩る技と美」が展示されています。

この中でも注目は、明治36(1903)年に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会に出品された12代西村總左衛門「天鵞絨(ビロード)友禅嵐図壁掛」(作品番号66 宮内庁三の丸尚蔵館蔵)。
嵐の中まさに飛び立たんとする鷲のものすごい迫力!
こちらは前期のみの作品です。

前期と後期で入れ替えがあるので、後期展示も見逃せないです。
それに学習院大学史料館の展示もぜひ見てみたいです。

春にふさわしい、とてもきらびやかな展覧会。
ぜひどちらの会場にも足を運んでご覧になっていただければと思います。
(二つの会場は会期が少し異なり、また、休館日も異なりますのでご注意ください。)