1月8日(木)、朝起きて朝日新聞の朝刊を見ていきなり驚きました。
なんと一面に掲載されていたのは、フェルメールのあの見慣れた傑作の写真。
そうです。日本のフェルメール・ファンの中でも特に人気の高い《真珠の耳飾りの少女》です。
タイトルには、「真珠の耳飾りの少女」が来日 8月21日~9月27日 大阪中之島美術館とありますが、オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館が所蔵するこの作品は、現在、原則「門外不出」のはず。朝からすごくうれしいニュースが飛び込んできたのです。
| ヨハネス・フェルメール 《真珠の耳飾りの少女》 1665年頃 44.5×39 cm 油彩・カンヴァス マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague |
そしてもう一つ驚いたのは、前回の来日がもう14年も前のことだったということ。
前回の来日は、約120万人が来場した2012年の「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」の時で、筆者も約120万人の一人として会場の東京都美術館に行って拝見してきました。
その時は金曜日の夜間開館の時だったので、それほどの混雑ではありませんでしたが、会場の奥の方に1点だけ独立して展示されていた《真珠の耳飾りの少女》の前には長い列ができていました。
それでもベルトパーテーションで仕切られた列の一番前は立ち止まることができなかったのですが、二列目からは立ち止まって見ることができたので、まずは二列目で少し遠くから見て、そのあと一番前の列に並んで歩きながら耳の真珠やつぶらな瞳をはじめ、細部までしっかりと見ることができました。
そのうちに閉館間際になって人も少なくなったので、最後にもう一回一番前の列に並んで、名残を惜しみながら別れを告げてきたことを鮮明に覚えています。
きっとその時の印象が強かったせいでしょうか、記憶の中ではそれが10年以上も前のこととは思ってもいませんでした。
今回の来日決定にあたり、マウリッツハイス美術館のマルティネ・ゴッセリンク館長がコメントを寄せています。
「当館には毎年、フェルメ
ールの《真珠の耳飾りの少女》を愛する何千人もの日本人観光客が訪れます。 この『少女』の旅は、日本の皆さまに彼女を送り届けられる、
おそらくは最後となるであろう特別な機会です。」
今回の来日はマウリッツハイス美術館の改修工事による臨時休館に伴い実現することになったもので、まさに最後のチャンスかもしれません。
| マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague |
現在わかっているのは、今年の夏、《真珠の耳飾りの少女》が38日間の期間限定で来日して、展覧会は大阪中之島美術館のみの開催で、他地域への巡回がないということです。
前回の来日で見られた方も、見られなかった方も、今からぜひ大阪行きを計画してみてはいかがでしょうか。
展覧会のタイトルも、その他の詳細情報も2月下旬ごろから発表されるとのことですので、新たな情報がわかり次第、ご紹介したいと思います。
【開催概要】
展覧会タイトル:2026年2月下旬発表予定
会期: 2026年8月21日(金)~ 9月27日(日) 38日間
会場:大阪中之島美術館
〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島4-3-1
主催:大阪中之島美術館、朝日新聞社、朝日放送テレビ
※その他の詳細は2月下旬ごろから順次発表いたします。本展のお問い合わせ先は2月下旬公開予定です。
展覧会公式サイト:https://vermeer2026.exhibit.jp/
展覧会公式X:https://x.com/Vermeer2026
展覧会公式Instagram:https://www.instagram.com/vermeerosaka2026
【ヨハネス・フェルメール(1632-1675)】
美術の黄金時代であった17世紀オランダを代表する画家の一人であり、静謐な日常生活の情景を精緻に描いた作品で知られる。制作に関しては一枚の絵に長い時間を費やしたため、完成させた作品は多くなく、現存する作品はわずか30数点しか知られていない。
画家になった当初は聖書や古典神話に基づく歴史画を描いていたが、24歳頃から室内風俗画へと転向した。マウリッツハイス美術館所蔵の《真珠の耳飾りの少女》は、フェルメール作品の中でも最も著名で世界的に広く愛される作品の一つである。
【マウリッツハイス美術館】
オランダ・ハーグにあるマウリッツハイス美術館は、主に17世紀のオランダ・フラン
ドル絵画の優れたコレクションで知られる。館の建物はオランダ古典様式建築の傑作と評され1644年に邸宅として建設された。その後、1822年に王立美術館として開館した。美術館の基礎となるコレクションは、オラニエ公ウィレム5世の絵画収集品であ
り、彼の息子であるオランダ初代国王ウィレム1世によって美術館が創設された。所蔵作品には、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》、《ディアナとニンフ》、《デルフトの眺望》の3作品のほか、やレンブラントの《ニコラース・テュルプ博士の解剖学講義》
をはじめ、ルーベンス、フランス・ハルス、ヤン・ステーンなど著名な画家の傑作が含まれている。