2024年2月2日金曜日

都市にひそむミエナイモノ展(SusHi Tech Square 1F Space) 

東京・有楽町駅前にあるSusHi Tech Square 1F Spaceでは、第2期展覧会「都市にひそむミエナイモノ展」が開催されています。


昨年(2024年)8月30日にメディアアートとテクノロジーが体験できる無料スペースがオープンして、第1期展覧会「わたしのからだは心になる?」も謎かけのようなタイトルで、どのような内容なのかは体験するまでわかりませんでしたが、今回の展覧会のタイトルもミステリアス。

「ミエナイモノ」がどのように展示されているのか、興味津々でしたのでさっそく取材に行ってきました。


「都市にひそむミエナイモノ展」開催概要


会 期:2023年12月15日(金)~2024年3月10日(日)
         会期が3月24日(日)まで延長されました! 
休業日:月曜日(ただし2月12日は開場)、2月13日
開場時間:平日11:00~21:00(最終入場20:30)/土休日10:00~19:00(最終入場18:30)
入場料金:無料
会場:SusHi Tech Square 1階
公式サイトはこちらです⇒https://sushitech-real.metro.tokyo.lg.jp/second/

※会場内は写真、動画撮影OKです。

展示は8つの展示エリアと2つの特別展示のエリアに分かれていて、それぞれ現代のクリエーターたちの意欲的な作品を鑑賞したり、体験したりして楽しむことができます。


アートコミュニケーターによる展示鑑賞ツアーがおすすめです!

会場では、赤いスカーフと缶バッチを着けたアートコミュニケーターによる展示作品の解説や会場の楽しみ方を紹介する鑑賞ツアーが実施されています。

 ・ビジネスパーソン向け鑑賞ツアー 平 日 18:30-19:00
 ・ファミリー向け鑑賞ツアー    土休日 13:30-14:00

おうかがいいしたのが土曜日でしたので、ファミリー向け鑑賞ツアーに参加しました。

それぞれの作品に興味津々の子供たちが多く参加して鑑賞ツアーは盛り上がりました。
解説を聞くと新たな発見があったりするので、鑑賞ツアーに参加するのがおすすめです。

それでは、さっそくいくつかの作品をご紹介したいと思います。


<現実とフィクションの景色に境界はあるのか?>
クリエイター:セーマン・ペトラ
作品名:About their distance

最初にご紹介するのは、日本のアニメに深い影響を受けたハンガリー出身のセーマン・ペトラさんの作品「About their distance」。




これは、アニメに描かれたセーマンさん自身が電車に乗ったりしながら都会の中のアニメの舞台となった場所を訪れ、普段通っているなにげない場所が、実はある人にとってはアニメの聖地だったことを発見するという内容の作品です。

ピンク色の服を着ている若者がセーマンさんご自身です。
映像を見ている私たちもいっしょに聖地巡礼をしているような楽しい気分になってきます。







<都市でAIに見つからないためには?>
クリエイター:Tomo Kihara & Playfool
作品名:How (not) to get hit by a self-driving car
 

続いてはAIとの知恵比べ。
AIに見つからないように横断歩道を渡り切るゲーム「How (not) to get hit by a self-driving car」。
クリエーターは、「遊び」をテーマに創造性を育む道具のデザインや、社会・都市に介入するアートプロジェクトを展開している協働チームTomo Kihara & Playfool です。




多くの親子連れが訪れていて、未就学児くらいの子どもたちが正面から行かないで脇を通ったり、四つん這いになったり、赤いコーンをかぶったりして、見つからないように工夫をしながらトライしていました。

AIというと、私たち大人はこれからどうやって付き合っていけばいいのかと思い悩んでしまいますが、この作品のように小さい時からAIと接していれば、この子たちが大きくなる頃には、AIに使われるのでなく、うまくAIを使っていけるのではないのかと思いました。


<人工生命は環境からどんな影響を受けるのか?>
クリエイター:菅野創+加藤明洋+綿貫岳海
作品名:かぞくっち


手前は東京湾。高層ビル群やスカイツリーも見えています。そして後方には緑いっぱいの高尾の山々。
東京都の勾配を模した展示台の上を動き回る小さなロボットたちは《かぞくっち》の家で、都会や自然の中などの環境の影響を受けながら、家の中にいる人工生命の家族が暮らしていくのです。




今回展示されている「東京」の舞台は約10分のサイクルで昼と夜が訪れます。
明るさや時間帯、傾斜などの環境の変化によって《かぞくっち》の行動がどのように変化していくのかがわかる、まるで子どもの頃に遊んだ「人生ゲーム」のAI版のように思えました。





<現代都市の「楽園」は、どこにひそんでいるのだろう?>
クリエイター:藤倉麻子
作品名:あの山の裏/Tire Tracker


大きなベニヤのボードの画面に湖に映る山が見えてきました。
こちらは「山の裏」にユートピアがあると考えている藤倉麻子さんの作品です。




上の写真の画面の中央と、右の入口から山の裏側に入ることができますが、そこにあるのは藤倉さんがイメージするユートピア。
ネタバレになってしまうので裏側の写真は載せませんが、みなさんにとってユートピアがどこに潜んでいるのイメージしてみるきっかけになるのかもしれません。

少しだけお見せすると…
隅っこに置かれている黒い物体は、作品のタイトルにもある車体から外された「タイヤ」。
これはユートピアに向かうためのタイヤなのかもしれません。




まだまだほかにも楽しい作品があります。

初代ゴジラが破壊する東京をテーマにした、クリエイター:佐藤朋子さんによる「オバケ東京のためのインデックス 序章 Dual Screen Version」は上映時間55分の大作。




クリエイター:島田清夏(東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 八谷和彦研究所)さんによる特別展示の作品「おとずれなかったもう一つの世界のための花火」は、COVID-19によって2020年に中止された日本の花火を、あり得たかもしれないもう一つの世界として、花火師としても活動している島田さんが実際に花火を打ち上げたもので、1日を1秒に見立てた365秒の花火パフォーマンスを楽しむことができます。





見るだけでなく参加型の展示があるのもこの展覧会の特徴です。

「ボイスウォール」には、東京のまちで見つけたミエナイモノ、見つけたいミエナイモノをシール紙に書いて貼ることができます。

さてみなさんにとってミエナイモノは何でしょうか?




スタンプラリーも開催しています。
すべてのスタンプを集めて最後にゴールに行くと、楽しいオリジナルステッカーがもらえます。(下の写真、左がスタンプラリーの台紙、右がオリジナルステッカー)




大人向けの鑑賞ガイド(下の写真左)も、子ども向けの鑑賞ガイド(同右)もあります。




お勤めの方は平日の仕事帰りに寄ることもできますし、親子連れの方は一日中いても飽きない展覧会です。
ぜひお気軽にお越しください!