2020年12月30日水曜日

2020年 私が見た展覧会ベスト10

世界じゅうをコロナ禍が席巻した2020年。
企画されていた展覧会が中止になったり、密を避けるための事前予約制が定着するなど、アートの界隈も大きな影響を受けた一年でした。

そういった中でも、主催者みなさなのなみなみならぬご努力のおかげでとても内容の濃い展覧会が開催されて、私たちアートファンを楽しませてくれました。

そこで今年も毎年恒例の展覧会ベストテンを発表したいと思います。
例年より見に行った展覧会の数は少なかったのですが、それでもベストテンを選ぶのに頭を悩まさなくてはならなかったのは、ぜいたくなことなのかもしれません。

第1位 国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」


緊急事態宣言が解除されて最初に見に行ったのがこの展覧会。
「美術展が戻ってきた!」という感慨にひたりながら展示会場をめぐっていました。
もちろん内容も充実。イギリス代表ターナーの《ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス》の劇的なシーンが印象的でした。


当初の開催予定が記載された展覧会チラシ


第2位 東京国立博物館 特別展「桃山-天下人の100年」


室町時代末から江戸時代初期までの激動の時代に出現した桃山文化の粋が集まった展覧会。展示作品の質の高さ、量の多さに圧倒されました。前期後期とも見に行きました。



桃山といえば長谷川等伯と狩野永徳の世紀の対決。いまトピに記事を書いてます


第3位 京都国立博物館 「御即位記念 特別展 皇室の名宝」


伊藤若冲《動植綵絵》、教科書に出てくる《蒙古襲来絵詞》はじめ豪華なラインナップ。
皇居東御苑内にある三の丸尚蔵館の名宝が皇室ゆかりの地・京都に集結した展覧会でした。前期後期とも京都まで見に行きました。


同じく京都では、ほぼ同時期に京都市京セラ美術館のリニューアルオープン記念展「京都の美術 250年の夢(第1部~第3部 総集編-江戸から現代へ-)」が開催されたので、こちらも前期後期とも見てきました。
本来であれば第1部から第3部まで開催される予定でしたが、コロナ禍の影響で1回にまとめて凝縮された内容の濃い展覧会でした。


第4位 江戸東京博物館「古代エジプト展 天地創造の神話」


ベルリンの博物館島から古代エジプトの至宝がやってきました!
コロナ禍で海外からの美術品の搬入が難しい状況の中で開催された、まさに奇跡の展覧会。
日本にいながら古代エジプトにタイムスリップできる空間が広がっています。




古代エジプト展は2021年4月4日まで(年始は1月2日から)江戸東京博物館で開催中!
その後、来年秋まで京都市京セラ美術館、静岡県立美術館、東京富士美術館に巡回します。
いまトピに記事を書いてますので、詳しくはこちらをご覧ください⇒


第5位 横浜美術館「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」


国内有数の20世紀西洋美術コレクションを所蔵する三館のコラボ企画。コロナ禍の前に企画されたとのことですが、海外や国内の移動が制限される今では、とてもうれしい展覧会です。




トライアローグ展は、横浜美術館で2月28日まで(年明けは1月4日から)開催しています。
その後、愛知県美術館、富山県美術館に巡回するので、近くに来たらぜひご覧ください!
展覧会の様子レポートしてます


第6位 静嘉堂文庫美術館 「美の競演-静嘉堂の名宝-」


静嘉堂が所蔵する茶道具、陶磁器、山水画、花鳥画、仏画、仏像、刀剣、浮世絵などいろいろなジャンルの美術品が一堂に会した展覧会。
料理でいえば和洋中、エスニックを少しずつ味わえるぜいたくな内容でした。
同時期に開催されるはずだった東京2020オリンピック・パラリンピックは延期されましたが、この展覧会は幸いにも開催され、静嘉堂の名宝の数々を楽しむことができました。




静嘉堂文庫美術館では江戸のエナジー 風俗画と浮世絵が2月7日まで(年明けは1月5日から)開催されています。
来年早々に行く予定しています。 


第7位 そごう美術館「東京藝術大学スーパークローン文化財展」


何しろ臨場感がすごかったです。中国・敦煌の莫高窟がそのまま来たような空間がスーパークローン技術で再現されていました。
ほかにも破壊されたバーミヤン東大仏の天井画の復元作品や、デジタル技術と伝統の技が融合によって飛鳥時代の創建当初の姿に迫る取組みを取り入れた法隆寺金堂の釈迦三尊像など見応えありました。


中国・敦煌莫高窟第57窟の再現



東京藝術大学では、いつもは春に開催されるコレクション展がコロナ禍の影響で延期になったのですが、無事に秋に開催されてホッとしました。
今年開催された「藝大コレクション展2020」のテーマは、高橋由一《鮭》、上村松園《序の舞》、狩野芳崖《悲母観音》はじめよりすぐりのコレクションと、卒業生たちの個性的な自画像約100点で綴る「藝大年代記(クロニクル)」。見応えありました!


第8位 山種美術館 特別展「桜 さくら SAKURA 2020-美術館でお花見!-」


山種美術館恒例の日本画で春のお花見の展覧会は4月に臨時休館してからそのまま終了してしまうのかと思っていたら、うれしいことに7月に再開して、夏までお花見ができました。


抹茶と特製和菓子のセット

山種美術館はいつも内容の充実した展覧会を開催しているので、どれにしようか迷いましたが、今回は中断後に再開したこの展覧会をにしました。

山種美術館では【特別展】東山魁夷と四季の日本画が1月24日まで(年明けは1月3日から)開催中。
詳しくはこちらをご覧ください⇒山種美術館 【特別展】東山魁夷と四季の日本画


第9位 川崎浮世絵ギャラリー 小林清親 光と影


山種美術館と並んで、いつもクオリティの高い展覧会が開催されて、毎回常連になっている
のが、すみだ北斎美術館川崎浮世絵ギャラリー三菱一号館美術館なのですが、今回は昨年12月にオープンして1周年を迎えた川崎浮世絵ギャラリーを紹介したいと思います。
小林清親の光線画も、月岡芳年の「月百姿」もじっくり味わうことができました。
新年からの企画も楽しみです⇒川崎浮世絵ギャラリー






第10位 山梨県立美術館 特別展「クールベと海」


国内のクールベ作品が大集結した展覧会。波も、故郷の森や山、岩も、雪景色や狩猟のシーンもあって、クールベの多様な側面が見られる展覧会でした。
ミレー館はじめコレクション展と相まって充実の時間がすごせました。



特別展クールベと海は、現在、広島県のふくやま美術館で2月21日まで(年明けは1月2日から)開催中。その後、4月にはパナソニック汐留美術館に巡回します。

展覧会の様子レポートしてます⇒山梨県美術館 特別展「クールベと海」


今年はコロナ禍による美術館・博物館の臨時休館がありましたが、それでも前期後期を各1回と数えると110もの展覧会を見ることができました。
そのうち、8月7日から10月6日までは「ぐるっとパス」を活用して10館の展覧会を見ることができたので、展覧会の企画・運営にかかわられたみなさんに感謝、感謝です。

来年も心に残る展覧会にめぐりあえるのが楽しみです。

今年一年ご愛読ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

新しい年がみなさまにとってよい年になりますように!