2025年2月1日土曜日

国立歴史民俗博物館 企画展示「時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー」

国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)(※以下歴博)では、企画展示「時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー」が2025年3月25日(火)~5月6日(火・休)に開催されます。

浮世絵の展覧会は毎年、各地の美術館・博物館で開催されますが、今回、歴博で開催されるこの企画展示は、江戸時代末期から明治初期にかけての、戊辰戦争などの戦争や動乱、大地震、疫病の流行、多くの人々を集めた寺社の開帳や見世物、人々を熱狂させた流行現象など、激動する時代の諸相を描いた錦絵を、その歴史資料的側面に光を当てて展示するという、歴博ならではの展覧会なのです。

特に焦点を当てているのは、この時代に出てきた「風刺画」というジャンル。
少なくとも今の日本では政府を批判する絵を描いてもお咎めを受けることはないでしょうが、いくら幕末期には威信が落ちたとはいえ幕府を直接批判してはただでは済まないでしょうから、規制をかいくぐった表現で幕府を風刺する作品が人気を博したのですが、見ている現代の私たちは「そこまでやって大丈夫?」というスリリングな気分が味わえるという楽しみ(?)もあるかもしれません。


この記事で最初にご紹介するのは、「風刺画」というジャンルが成立するきっかけとなった歌川国芳の《源頼光公館土蜘作妖怪図》。


《源頼光公館土蜘作妖怪図》歌川国芳画 天保14年(1843)
国立歴史民俗博物館蔵

出版されたのは老中・水野忠邦が行った天保の改革の時。
描かれているのは、平安中期の武将で、大江山の酒呑童子を退治した伝説で知られる源頼光と部下の四天王の面々。
右上の病にふしている源頼光の枕元で法師に化けた土蜘蛛が無数の妖怪を出現させて頼光と四天王を悩ませている図で、妖怪変化らは改革で罰せられた人々や禁止された業種の人々の恨みの化身、そして、頼光は将軍・徳川家慶、その右の卜部季武は水野家の家紋・沢瀉(おもだか)紋の衣装をまとっているので水野忠邦を暗示していると当時の人たちの間で大評判になりました。
しかしながら、さすがにこれはまずいと思った版元は、筆禍をおそれこの図を回収して、版木を処分したという顛末がありました。

《本展のみどころ》 
⚫ 「源頼光公館土蜘作妖怪図」をはじめ、あの歌川国芳、河鍋暁斎、三代歌川広重も描い  
 た風刺画も登場! 
⚫ 写楽や歌麿だけが錦絵じゃない!マニアックな錦絵が勢ぞろい! 1点ずつ解説つきの風
 刺画の展示は歴博ならでは
⚫ 民衆の中に息づき、爆発的な広がりをみせた時事錦絵を通し、江戸時代末期以降のリア
 ルな流行現象、民俗、文化、人々の関心事を総覧
⚫ 「夏の夜虫合戦」など歴史的な出来事になぞらえた、なぞ解き絵のような風刺画より、
 ユーモラスに明るく出来事をとらえる大衆文化をみる
⚫ 明治のはじめ、人々が動物に熱狂! この世相を写したユニークなウサギをネタにした錦 
 絵「かつぽれかへうた」も紹介



1 風刺画の基盤


江戸末期に流行した風刺画や時事を扱う錦絵は、当時の出版規制の対象でしたので、あからさまな表現を避け、さまざまな工夫をもとに風刺や時事を扱ってその意図を伝えていました。
歌川貞益の《道化手遊合戦》に描かれているのは犬張子に乗った猿、五月幟から抜け出した鐘馗、鯛車に乗った鎧武者などの玩具類ですが、中央には小児の疱瘡・麻疹に霊験ありとされた半田稲荷の旗を手にする狐がいるので、当時流行した疫病退散の意味が込められているのかもしれません。

《道化手遊合戦》 歌川貞益画 天保14~弘化3年(1843~46)
国立歴史民俗博物館蔵


2 風刺画の登場


《源頼光公館土蜘作妖怪図》の大ヒットを生んだ歌川国芳の《浮世又平名画奇特》は、現在の滋賀県・大津の追分、三井寺の周辺で売られていた軽妙なタッチの「大津絵」で描かれる雷神や鬼、人物などユーモラスなキャラクターが絵から飛び出して、大津絵の祖とも伝わる浮世又平(岩佐又兵衛)の前で踊るという作品です。

この作品が出版された嘉永6年(1853)6月には、ペリー来航、十二代将軍徳川家慶の逝去など世間を騒がす事件があり、当時の人たちは、右上の雷は黒船で来航したペリー、その左下の袖に「かん」の字のある鷹匠若衆が疳公方の綽名を持つ十三代将軍徳川家定などと比定する説がおこなわれた。

《浮世又平名画奇特》 歌川国芳画 嘉永6年(1853)6月
国立歴史民俗博物館蔵



3 鯰絵


古くから地底にいる大鯰が暴れて大地震を起こすと信じられていましたので、安政2年(1855)10月2日に発生した安政の大地震後は、「鯰絵」が流行しました。こちらは弁慶七ツ道具ならぬ「なまず道具」。復興景気で大工や左官など建設関係に業種が潤ったことを皮肉ったものなのです。

《弁慶なまづ道具》 安政2年(1855)
国立歴史民俗博物館蔵


4 流行り病と錦絵



江戸時代末期には何度かコレラや麻疹(はしか)が大流行しましたが、有効な治療法がなかった当時は、錦絵も病に翻弄されていた人々の情報源となりました。
この章では、安政5年(1858)のコレラ流行の折に出た錦絵と文久2年(1862)の麻疹の流行に出た錦絵が取り上げられます。

《麻疹退治》には、病の流行で潤った医者や薬種屋や、損失を被った酒屋や噺家などが入り乱れて描かれています。
そして画面上部には避けるべき行為や食べ物、食べてよいものが示されています。



《麻疹退治》 歌川芳藤画 文久2年(1862)7月
国立歴史民俗博物館蔵


5 激動の幕末


ペリー来航のあと、開国と攘夷の間で揺れ動き、わずか十数年という短い間に戊辰戦争を経て江戸幕府倒壊にまで突き進んだ激動の幕末期に、江戸の民衆たちは大事件への情報を求め、それに応えた錦絵は激動の世の中の動きをタイムリーに伝えました。

波高い海上を航行する洋式外輪船は、幕府がイギリスから購入して主に人員や物資の輸送に用いた順動丸。
鬼才・河鍋暁斎が描いたこの絵は文久3年(1863)6月9日に将軍家茂が大坂湾の防御状況視察で乗船したことが描かれているものと思われていますが、この錦絵が発行されたのが翌7月なので、情報収集から制作、出版までのスピード感がすごいです。当時の出版業界のジャーナリスティックが側面が強く感じられます。


《海上安全万代寿》 河鍋暁斎画 文久3年(1863)7月
国立歴史民俗博物館蔵


「あわて絵」というジャンルがあるにも驚かされました。
この《延寿安穏之見酔》は、文久2年(1862)8月21日、横浜の生麦で薩摩藩士がイギリス人を殺害した生麦事件のあと、賠償を要求するイギリス艦隊からの江戸砲撃を恐れ、郊外へ逃げ出す群衆の混乱を風刺した「あわて絵」です。


《延寿安穏之見酔》 文久3年(1863)
国立歴史民俗博物館蔵


慶応3年(1867)夏から翌年の春にかけて東海、近畿地方を中心に各地に広まったのが、「ええじゃないか、ええじゃないか」と連呼しながら民衆が乱舞する民衆運動。
この絵には、踊り浮かれる人々や、空から降ってきたお札を受け止めようとする人々が大騒ぎする様子が描かれています。


《諸神諸仏富士山江集会》 三代歌川広重画
慶応3年(1867)9月 国立歴史民俗博物館蔵



多種類の虫が二手に分かれて戦う様は幕末には人気の画題でした。
この絵は戊辰戦争を虫合戦で風刺したもので、右方が新政府軍、左方が旧幕府軍。
白河城をめぐって会津藩を中心とする奥羽越列藩同盟側と新政府軍とが激しく戦っ
ていた時期の絵です。

《夏の夜虫合戦》 慶応4年(1868)5月
国立歴史民俗博物館蔵


この絵の題名が示すのは、豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎と称していた時代、なかなか進まない清洲城の修理を信長から命じられ、わずか三日でやり終えたという逸話ですが、この絵は官軍との戦いに備えて上野寛永寺に陣取った彰義隊の戦準備の様を描いたものと思われています。
織豊時代の出来事を描くことは本来法令違反でしたが、戊辰戦争の頃になると規制のたがも緩んだせいか、その時代に仮託した絵が散見されるようになりました。

《元亀年中織田家城塀破損して木下藤吉是お承三日の内に繕之図》
 歌川芳藤画 慶応4年(1868)5月 国立歴史民俗博物館蔵


6 開帳と流行り神


江戸時代には、さまざまな神仏がにわかに流行し、それを当て込んだ錦絵も大量に売り出されました。
この章では、嘉永2年(1849)のお竹大日如来などの流行の折に出た多彩な錦絵や、神仏の開帳に合わせて興行された見世物の錦絵などが紹介されます。

江戸時代前期に江戸の富商の家で働いていた竹女が大日如来の化身だとされて信仰を集め、嘉永2年(1849)に江戸でお竹大日如来の開帳があったときに多くの錦絵が売り出されましたが、この絵は雲に乗って昇天する竹女の姿が描かれています。

《おたけ大日如来略えんぎ》 歌川国芳画 嘉永2年(1849)
個人蔵


7 横浜絵


アメリカをはじめとする列強との通商条約をもとに開港し、急速に貿易都市として発展した横浜の街の景観や風俗は江戸の人々にとっても関心の的で錦絵の新たな画題となりました。横浜をテーマにした錦絵は万延元年(1860)から翌文久元年(1861)をピークに大量に出版され、今日では横浜絵(横浜浮世絵とも)と呼ばれています。
この章では横浜絵の中から代表的な画題のものが紹介されます。

この絵は開港地横浜の風俗や建物などを描く横浜絵のひとつで、「どんたく」とはオランダ語のゾンターク(Zontag)、日曜日のことで休日に横浜に居留する外国人たちが揃って遊歩する光景を描いたものです。
各国の旗を持つ人や、港の沖には各国の旗をなびかせた船も見られます。

《横浜鈍宅之図》 歌川貞秀画 文久元年(1861)2月
国立歴史民俗博物館蔵



開港地横浜に設けられた港崎遊廓でも屈指の豪華さを誇った岩亀楼は、繰り返し錦絵に描かれています。襖にはさまざまな扇絵が貼り付けられているので、岩亀楼の中でも特に豪華な扇の間であることがわかります。
岩亀楼をはじめとした遊廓街は、現在、横浜スタジアムのある横浜公園に当たる場所にありました。横浜DeNAベイスターズファンで賑わう今日とは隔世の感があります。

《五ヶ国於岩亀楼酒盛の図》 歌川芳幾画 万延元年(1860)12月
国立歴史民俗博物館蔵



8 動物狂騒曲


万延元年(1860)に舶載された豹は江戸の両国で見世物に出され、雌のトラとして評判を呼び、大勢の観客を集めました。かつては、黒斑の豹はトラの雌と考えられていたのです。
また、明治5、6年(1872、73)には、ウサギブームを背景に投機目的の飼育が大流行しました。
この章では人々が動物に熱狂した世相を写した錦絵が紹介されます。

俗謡に合わせて踊るウサギが可愛らしいです。


《かつぽれかへうた》 東柴画 明治6年(1873)
国立歴史民俗博物館蔵



9 開化絵とその周辺


明治維新によって急速に変貌していく東京の町や風俗は、錦絵の好画題となり、それらは今日「開化絵」と呼ばれています。
新しく名所となった擬洋風建築や鉄道、多くの観覧者を集めた博覧会などが描かれた作品や、それらとは対照的に繊細な彩色で抒情的に開化の東京を表現した小林清親の「光線画」もこの章では展示されます。

この絵には、東京の名所と滑稽場面を組み合わせた揃物の一枚で、海運橋越しに竣工間もない擬洋風建築の三井組ハウスが描かれています。橋の上で写真を撮っていた写真師のカメラが荷車にぶつかられた場面ですが、荷車はちょうどこの時期に浅草寺境内で興行していたフランスのスリエ曲馬団を宣伝する一行です。


《東京名所三十六戯撰 開運はし》 昇斎一景画 
明治5年(1872)6月 国立歴史民俗博物館蔵


明治維新後は、殖産興業のため多くの博覧会が開催されましたが、この絵には、明治5年(1872)に開催された国内初の官設の博覧会、湯島聖堂博覧会の様子が描かれています。
ひときわ目立つのが名古屋城の鯱。そしてその手前には水槽に入ったサンショウウオ。ほかにも剥製などの動物標本、書画、甲冑、楽器などの古物類も見られます。

《古今珍物集覧》 二代歌川国輝画 明治5年(1872)3月
国立歴史民俗博物館蔵


今回の展覧会の要旨は、「江戸時代後期 当時の流行や世相、見世物を描いた錦絵 幕末から明治前期の錦絵より時代の動きや世相の移り変わりを読み解く」です。

歴博ならではの見どころがいっぱいで、一味違った浮世絵展ですので期待も大。
開幕が待ち遠しいです。

2025年1月29日水曜日

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 ―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」

東京・上野公園の東京国立博物館 平成館では、開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺ー百花繚乱 御所ゆかりの絵画ー」が開催されています。

展覧会チラシ


大覚寺は、弘法大師を宗祖と仰ぐ真言宗大覚寺派の本山。
今回の特別展は、今からおよそ1200年前、都が平安京に移ってまもない頃、嵯峨天皇(786-842 在位809-823)の離宮として建てられた嵯峨院が、貞観18年(876)に寺に改められられてから来年(2026)で1150年を迎えるのに先立ち、優れた寺宝の数々が一挙に公開される展覧会です。

それではさっそく展示の様子をご紹介したいと思います。


展覧会開催概要


会 期  2025年1月21日(火)~3月16日(日)
     ※会期中、一部作品の展示替え、場面替えがあります。
     前期展示:1月21日(火)~2月16日(日)
     後期展示:2月18日(火)~3月16日(日)
休館日  月曜日(ただし、2月10日、24日は開館)、2月25日(火)
開館時間 午前9時30分~午後5時 ※入館は閉館の30分前まで
会 場  東京国立博物館 平成館
 
※掲載した写真は、報道内覧会で主催者より許可を得て撮影したものです。
※本展では、第4章に限り撮影可です。会場内で撮影の注意事項をご確認ください。

展示構成
 第1章 嵯峨天皇と空海ー離宮嵯峨院から大覚寺へ
 第2章 中興の祖・後宇多法皇ー「嵯峨御所」のはじまり
 第3章 歴代天皇と宮廷文化
 第4章 女御御所の襖絵ー正寝殿と宸殿


第1会場に入ってすぐは第1章の展示。
大覚寺ゆかりの《嵯峨天皇像》と《弘法大師像》にご挨拶をして先に進むと、目の前に現れたのは、見上げるほどの巨大な仏像群。
ここは東京国立博物館の平成館なのですが、京都国立博物館の平成知新館に迷い込んでしまったのでは!と驚いてしまいました。

第1章展示風景

五大明王は、真言密教の本尊・大日如来の命を受けて、いっさいの悪魔・煩悩を降伏させるため忿怒の相をとっているので迫力十分。ガラスケースもなく、これだけ近い位置で拝観することができるので、その迫力がダイレクトに伝わってきます。

 左から順に、大威徳明王、軍荼利明王、そして中央に鎮座するのは五大明王の主尊不動明王、続いて降三世明王、金剛夜叉明王です。

もとは大覚寺のすぐ近くの清凉寺の五大堂に安置されていて、明治時代初期に大覚寺に移されたとされる五大明王像は、清凉寺五大堂のたび重なる災害により被害を受け、その都度復興していたので制作年代も異なっています。

五大明王像の制作時期等は次のとおりです。
  大威徳明王 院信作 室町時代・文亀元年(1501) 重要文化財
  軍荼利明王 院信作 室町時代・文亀元年(1501) 重要文化財
  不動明王  院信作 室町時代・文亀元年(1501) 重要文化財
  降三世明王     江戸時代・17~18世紀
  金剛夜叉明王        江戸時代・17~18世紀
  (いずれも京都・大覚寺蔵 通期展示)

それぞれ個別ケースに納められているのは、大覚寺本尊の五大明王像です。

左から、不動明王、降三世明王 どちらも平安時代・12世紀
金剛夜叉明王 平安時代・安元2年(1176)
いずれも 重要文化財 明円作 京都・大覚寺蔵 通期展示

右 軍荼利明王 平安時代・安元3年(1177)
左 大威徳明王 平安時代・12世紀
どちらも 重要文化財 明円作 京都・大覚寺蔵 通期展示

この五大明王像は、とても珍しく貴重な仏像なのです。

作者の明円(?~1199頃)は、平安中期の仏師、定朝(じょうちょう)を祖とする院派、円派、奈良仏師(慶派)のうち円派の正統仏師で、この五大明王像は、安元2~3年(1176-77)にかけて、当時院政を行っていた後白河上皇の御所で制作されました。
そして、明円が平安時代後期から鎌倉時代初期にかけて活動したことは同時代の諸史料により知られているのですが、当代一流の仏師・明円作の仏像で現存しているのはこの五大明王像だけなのです。

五大明王像は、普段は厨子に納められているので、正面からしか拝むことができませんが、今回は正面だけでなく左右からも、すぐ目の前で拝むことができます。
五大明王像が5体そろって東京にお越しいただくのは今回が初めてですので、この機会にぜひ近くで拝観いただきたいです。

遠くではよく見えなくても、近くで拝見するとよく見えてくるものがあります。
「金剛夜叉明王」の正面を向いたお顔は、額に一つ、目の位置にはそれぞれ二つ、あわせて五つの目を持ち、仏教の敵や煩悩を追い払おうとにらみつけているので、より一層怖さが感じられます。
そして、時代の転換期の作品らしく、優美で穏やかな作風と写実的で力強い表現が巧みに調和した名作であることも感じ取ることができます。

重要文化財 金剛夜叉明王 平安時代・安元2年(1176)
明円作 京都・大覚寺蔵 通期展示

個人的には、およそ850年にわたり「降三世明王」に踏み続けられているヒンドゥー教のシヴァ神とその妻ウマーの表情が印象に残りました。

重要文化財 降三世明王 平安時代・12世紀
明円作 京都・大覚寺蔵 通期展示



大覚寺の寺宝でよく知られているのは、仏像でいえば「秘仏」とも言える、60年に一度しか開封が許されない「勅封般若心経」ですが、前回は平成30年(2018)に開封されたので、今回の特別展では展示されていません。
そこで、今回は後嵯峨上皇(1220-72)が、嵯峨天皇にならって行った般若心経の書写供養の関する記録「勅封般若心経関連文書 正元元年勅封心経写筆供養記」 と、「勅封般若心経」の開封記録「勅封般若心経関連文書 勅筆心経開封目録」が展示されています。

勅封般若心経関連文書 正元元年勅封心経書写供養記
祐然筆 室町時代・寛正2年(1461) 京都・大覚寺蔵
通期展示


第2章には、出家して自ら門跡(門主、住職)となり、大覚寺の再興に尽力した後宇多天皇(法皇)(1267-1324)の書(宸翰)や肖像画はじめ、ゆかりの寺宝が展示されています。
下の写真右は、中世の大覚寺の大伽藍の様子を伝える境内図「大覚寺大伽藍図」(江戸時代・18~19世紀 京都・大覚寺 通期展示)。
書き込まれた建造物の名から、後宇多法皇入寺以降、延元元年(1336)に伽藍が消失するまでの配置が記されたものと考えられていますが、当時は大沢池の北側にも堂宇が配置されていたことがわかります。

第2章展示風景


第3章には、「源氏物語(大覚寺本)」や織田信長、豊臣秀吉の書状とともに、平安時代中期の武将・源満仲から将軍・源頼朝まで源氏に代々伝承された太刀がそろって展示されるので、刀剣ファン必見です!


右 重要文化財 太刀 銘 安綱(名物 鬼切丸〈髭切〉)
平安~鎌倉時代・12~14世紀 京都・北野天満宮蔵 
左 重要文化財 太刀 銘 ▢忠(名物 薄緑〈膝丸〉)
鎌倉時代・13世紀 京都・大覚寺蔵
どちらも通期展示


そして第4章では、大覚寺に伝わる約240面(一括して重要文化財に指定)におよぶ襖絵・障子絵などの障壁画のうち123面が前期後期で展示されます(前期100面、後期102面を予定)。

大覚寺伽藍の中央に位置する宸殿(重要文化財)は、元和6年(1620)に後水尾天皇に入内した徳川和子(東福門院)の女御御所がのちに移築されたものと伝えられ、正寝殿(重要文化財)は安土桃山時代を代表する建築の一つで、この障壁画の多くをてがけたのは安土桃山から江戸時代初期にかけての絵師で、狩野永徳の弟子になり、京狩野の祖となった狩野山楽(1559-1635)でした。

色彩豊かな花鳥画や静謐な水墨山水の名品がならぶ様は、まさに壮観の一言。

右 松に山鳥図 江戸時代・17世紀 通期展示
左 立木図 安土桃山~江戸時代・16~17世紀
前期展示 どちらも重要文化財 京都・大覚寺蔵


重要文化財 山水図 狩野山楽筆 安土桃山~江戸時代・16~17世紀
 京都・大覚寺蔵 前期:17面、後期:13面展示  

正寝殿は歴代門跡の御座所(居室)で、なかでも最も格式が高い「御冠の間」は通常は非公開ですが、今回の特別展では、この部屋が原寸で再現されているので、その場にいるような雰囲気を味わうことができます。

正寝殿「御冠の間」原寸再現展示

そして圧巻は、宸殿の中心で最も大きな部屋「牡丹の間」にある「牡丹図」全18面がずらりと並ぶ展示スペース。全18面一挙公開は寺外初!
この壮大で優美な空間をぜひ体感していただきたいです。

重要文化財 牡丹図 狩野山楽筆 江戸時代・17世紀
京都・大覚寺 通期展示

展覧会オリジナルグッズも盛りだくさん。
怖いというよりかわいらしい感じの「不動明王ぬいぐるみ」や、きらびやかな「襖絵クッション」はじめ、ラインナップも充実しています。
会場内特設ショップにもぜひお立ち寄りください。


会場内特設ショップ


全展示作品57件のカラー図版と詳しい作品解説が掲載されている展覧会公式図録も販売中。
大覚寺のすべてがわかる読み応えのある一冊です。おすすめです。
(厚みがわかるように横から撮影しています。)

展覧会公式図録(税込 3,100円)


平成館ラウンジには、開幕日まで御所車に乗った「いけばな嵯峨御流」の牡丹が展示されていて展覧会の雰囲気を盛り上げていました。「牡丹図」では牡丹の花が大きく描かれていますが、これは決して誇張ではなく、実際の牡丹も大きいということが実感できたので、写真をアップしました。



サブタイトルにあるように、会場内はまさに「百花繚乱」。絢爛豪華な雰囲気が楽しめるので、ぜひおすすめしたい展覧会です。

2025年1月17日金曜日

東京国立博物館・台東区立書道博物館 連携企画「拓本のたのしみ」

今年で22回目を迎えた東京国立博物館と台東区立書道博物館の連携企画が始まりました。
王羲之、趙孟頫、文徴明、董其昌はじめ歴代中国の書家たちが特集されて、毎年新春に開催されている連携企画の今年のタイトルは「拓本のたのしみ」。
今回は世界屈指の拓本コレクションで知られる三井記念美術館が加わり、同館所蔵の拓本の名品が台東区立書道博物館に展示されるというので楽しさ倍増。開幕を心待ちにしていました。


展覧会チラシ

今回の連携企画のタイトルは「拓本のたのしみ」ですが、サブタイトルは東京国立博物館では「明清文人の世界」、台東区立書道博物館では「王羲之と欧陽詢」と、両館では異なりますので、それぞれの館ごとの見どころを紹介していきたいと思います。


東京国立博物館



展覧会名 東京国立博物館・台東区立書道博物館 連携企画「拓本のたのしみ」
     拓本のたのしみー明清文人の世界ー
会 期  2025年1月2日(木)~3月16日(日)
      前期 1月2日(木)~2月2日(日)
      後期 2月4日(火)~3月16日(日)
会 場  東京国立博物館 東洋館8室

※展覧会の詳細等については同館公式サイトをご覧ください⇒東京国立博物館
※総合文化展では個人利用に限り撮影ができます。ただし、撮影禁止マークのついている作品は、所蔵者の意向により撮影ができません。


いつもは中国の書画の名品が展示されて、上海博物館に瞬間移動したような気分にさせてくれる東洋館8室は、今回は会場内いっぱいに拓本の名品の数々が展示されています。

右から 《孔宙碑》後漢時代・延熹7年(164)市河三鼎氏寄贈、
《皇甫誕碑》欧陽詢筆 唐時代・貞観元~15年(627-641)、
王羲之筆《興福寺断碑》唐時代・開元9年(721)
いずれも前期展示、東京国立博物館蔵


展示ケースには大判の拓本がずらりと並んでいて、石碑本体の亀裂がそのまま写されているものもあって、迫力満点。

さらに、黒ではなく朱を使った拓本や、平面ではない青銅器をどうやって写し取ったのだろうと考えてしまう作品もあって多士済々。

右から 《万安橋記》蔡襄筆 北宋時代・嘉祐5年(1060)由井勇造氏寄贈 前期展示
《大盂鼎》西周時代・前11世紀 通期展示、
《開通褒斜道刻石》後漢時代・永平9年(66) 前期展示
いずれも東京国立博物館蔵


そして、会場内の中央には石柱が堂々とした姿で鎮座しています。

《仏頂尊勝陀羅尼経幢》唐時代・咸通9年(868)端方氏寄贈 通期展示
東京国立博物館蔵

この壮観な景色を見ただけでも期待が高まってきますが、展示されている作品を詳しく知ると、すごい内容の展示であることがよくわかります。

たとえば、上の写真《仏頂尊勝陀羅尼経幢》は、八角柱のそれぞれの面に「仏頂尊勝陀羅尼経」を刻んだもので、清末の大コレクター・端方が明治36年(1903)に大阪で開催された第五回内国勧業博覧会に出品して、閉会後に東京帝室博物館(現:東京国立博物館)の依頼を受けて寄贈したといういきさつがありました。

上の写真右はその拓本の画像で、原本は会場内の別の場所に展示されているので、ここでは拓本と原石が同時に見られるという貴重な体験をすることができるのです。

中国4世紀の東晋時代に活躍した書聖・王羲之の書は、それを愛した唐の太宗皇帝が全国に散在するものを収集して宮中に秘蔵し、なかでも「蘭亭序」は太宗が眠る昭陵(しょうりょう)に副葬され、その他の書も戦乱などで失われてしまいました。そのため真筆は一つも残されていないので、拓本は王羲之の書風を伝える貴重なものなのです。

王羲之の代表作「蘭亭序」も、異なるバージョンのものが前期後期で展示されますが、注目したいのが《蘭亭図巻(万暦本)》(後期には乾隆本が展示されます)。


《蘭亭図巻(万暦本)》原跡:王羲之他筆、明時代・万暦20年(1592)
高島菊次郎氏寄贈 前期展示 東京国立博物館蔵

この作品を初めて見たのは、平成25年(2013)に東京国立博物館で開催された特別展「書聖 王羲之」の時でした。
王羲之が41人の名士を集めて催した蘭亭曲水の宴の場面が描かれた《蘭亭図巻(万暦本)》には、名士たちが作った詩も書かれていたので、日本の絵師たちも好んで描いた題材ですが、詩まで描き込んだものは見たことがなく、「さすが中国の作品だ!」と驚いたことをよく覚えています。

いつも趣のあるしつらえで楽しませてくれる文人の書斎を再現したスペースも、中央には拓本が掲げられています。この場でしばしたたずんで、明清の文人たちになった気分になって拓本を愛でてみてはいかがでしょうか。


展示風景



台東区立書道博物館



展覧会名 東京国立博物館・台東区立書道博物館 連携企画「拓本のたのしみ」
     拓本のたのしみー王羲之と欧陽詢ー
会 期  2025年1月4日(土)~3月16日(日)
      前期 1月4日(土)~2月2日(日)
      後期 2月4日(火)~3月16日(日)
会 場  台東区立書道博物館

※展覧会の詳細等については同館公式サイトをご覧ください⇒台東区立書道博物館
※展示室内は撮影禁止です。掲載した写真は報道内覧会で同館の許可を得て撮影したものです。

中村不折記念館1階 第1展示フロアー展示風景

   
台東区立書道博物館の「拓本のたのしみ」のサブタイトルは、ずばり「王羲之と欧陽詢」。

まずは王羲之から。
同館の大きな見どころのひとつは、王羲之の書簡を集めて作られた法帖(※)の「十七帖」が見られることです。今回は他館蔵のものを含めて5点(前期4点、通期1点)展示されます。

(※)拓本には、青銅器(金)や石碑等(石)に施された文字や文様を紙に写し取る「金石拓本」と、肉筆による歴代の名筆を版に刻んで拓本にとり複製する「法帖(ほうじょう)」という方法があります。


右 《十七帖(賀監本)》 左 《十七帖(王穉登本)》
どちらも 原跡:王羲之筆 東晋時代・4世紀 
前期展示 台東区立書道博物館蔵    

続いては欧陽詢。
もうひとつの見どころは、王羲之の書法の流れを汲んだ初唐三大家の一人、欧陽詢の代表作「九成宮醴泉銘」が見られることです。

「九成宮醴泉銘」は、太宗皇帝が隋の仁寿宮を修復した九成宮に避暑に行った時、宮中の一隅に醴泉(甘い味の泉)が湧き出たことを記念して建てた碑の拓本で、今回は三井記念美術館所蔵のものを含め前後期で11点もの「九成宮醴泉銘」が展示されるという超豪華な内容になっています。そのうえ、これだけ作品数が多いと、拓本を取った年代の違いを楽しむことだってできるのです。

右から 《九成宮醴泉銘(海内第一本)》、《九成宮醴泉銘(天下第一本)》
《九成宮醴泉銘(官拓本)》 いずれも欧陽詢筆 唐時代・貞観6年(632)
前期展示 三井記念美術館蔵


真筆が残っていない王羲之の書は、筆跡を集めて作られた石碑の拓本や、唐の太宗皇帝が収集した真筆を初唐の三大家(欧陽詢、褚遂良、虞世南)らに臨書させたものからうかがうことができますが、太宗皇帝が王羲之の「蘭亭序」を能書の臣下に臨書させて、見事ナンバーワンに輝いたのが欧陽詢でした。
時を越えて「師弟関係」にあった二人の書家の競演が見ることができて、とても幸せな気分になってきます。


2階展示フロアー一番奥の中村不折記念室には、立体のものをどうやって拓本に写し取るのだろうと不思議に思っていた青銅器の拓本がずらりと並んでいます。

中村不折記念室 展示風景


驚いたことに、本館には拓本のもととなった本物の青銅器も展示されていました。
上の写真右から4点目の《井仁〇鐘銘》(〇は上に「二」、下に「女」)(西周時代・前9~前8世紀 前期展示 台東区立書道博物館蔵)と本館の青銅器をぜひ見比べてみていただきたいです。
これも実は先ほどご紹介した中国の大コレクター・端方のコレクションでした。

《井仁〇鐘》(〇は上に「二」、下に「女」)
西周時代・前9~前8世紀 通期展示
台東区立書道博物館蔵



展示作品の図版や、詳しい解説のコラムを満載した「拓本のたのしみ」図録も好評発売中。
どうやったら写せるのだろうと悩んだ青銅器の拓本の取り方も掲載されています。

「拓本のたのしみ」図録 定価:1,900円(税込)


見どころいっぱいの連携企画の会期は3月16日までですが、前期は2月2日で終わってしまいます。
東京国立博物館、台東区立書道博物館とも前期後期でほとんどの作品が展示替えになりますので、ぜひ両館の前期も後期もどちらもご覧いただきたいおすすめの展覧会です。

2025年1月8日水曜日

国立西洋美術館 2025年度展覧会スケジュール

東京・上野公園にある国立西洋美術館の2025年度展覧会スケジュールが発表されました。
充実した内容の西洋絵画などのコレクションや寄贈・寄託作品を展示している常設展、海外の美術館などと連携した企画展が開催されて、連日多くの方が訪れている国立西洋美術館では、2025年度も西洋美術の魅力がたっぷり味わえて、ワクワクする企画展、小企画展が続々と開催されます。


【2025年度小企画展スケジュール】


梶コレクション展ー色彩の宝石、エマーユの美
【開催期間:2025年3月11日~6月15日】


国立西洋美術館にこのたびジュエリーアーティストの梶光夫氏が収集したエマーユを中心とした工芸品コレクションが寄贈されたことを契機に開催される展覧会です。
エマーユとは、七宝に相当するフランス語で、金属の素地にガラス釉を焼きつけた工芸品のことで、寄贈されたコレクションは19世紀後半から20世紀初頭のフランスで制作されたものが中心で、作品数は約150点にものぼります。

今回の小企画展では、コインのような小さなエマーユから、ジュエリーや宝石小箱、そして額装された大振りのエマーユまで、梶コレクションの全貌が明らかにされます。
あわせて、梶氏が所蔵するアール・ヌーヴォーの工芸品やアルフォンス・ミュシャのポスター等も展示されるので、とても華やいだ雰囲気が楽しめそうです。

額寸が50㎝四方のエマーユ。

ポール・ボノー 《ルネサンス期ファッションの若い女性》 
1907年  50 x 50 cm(額寸)、17 x 17 cm(エマーユ)
 国立西洋美術館 梶コレクション 

コインのような小さな空間に細かな装飾が描かれた《皇后テオドラ像》。
皇后テオドラは、ビザンツ帝国(東ローマ皇帝)ユスティニアヌス1世(在位527-565)の妃で、「大帝」と称された夫とともにローマ帝国の栄光回復につとめたことで知られています。
威厳のある表情がその功績を表しているように感じられます。

《皇后テオドラ像》 19世紀後半 2.6 x 2.6 cm
 国立西洋美術館 梶コレクション  

普段の生活で使う小物にも見事な装飾が施されていて、とてもおしゃれです。

シャルル・ルペック 《ヴィーナスが描かれた脚付盃》
 1863年 20 x 20 x 17 cm  国立西洋美術館 梶コレクション



《愛の泉が描かれたピルケース》 1860年頃
 6 x 6 x 3 cm  国立西洋美術館 梶コレクション 





ピカソの人物画
【開催期間:2025年6月28日~10月5日】


20世紀美術の巨匠パブロ・ピカソは、何よりも「人」を描いた画家であり、めまぐるしい変貌を繰り返しつつも、強い存在感を放つ人間像を生み出し続けました。
今回の小企画展は、近年多数の寄託作品によって拡充された国立西洋美術館のピカソ・コレクションを中心に、ピカソの人物像の主題に迫る展覧会です。
国内でピカソ作品をまとまって見られる幸せを噛みしめたいです。


物語る黒線たちーーデューラー「三大書物」の木版画
【開催期間:2025年10月25日~2026年2月15日】


古代ギリシャの有名な画家にあやかって「黒線のアベレス」との異名をとり、色のない線であらゆるものを描きつくすと評されたドイツ・ルネサンスを代表する芸術家、アルブレヒト・デューラーの「三大書物」ー『大受難伝』、『黙示録』(ラテン語版による再版)、『聖母伝』の版画連作をはじめて全点展示する展覧会です。
デューラーの「三大書物」の木版画をすべて所蔵しているのは国内では国立西洋美術館だけですので、このチャンスを逃すわけにはいきません。
デューラー好きが高じてニュルンベルクのデューラーの工房「デューラー・ハウス」まで行った筆者としては、まさに待ち望んでいた展覧会です。


アルブレヒト・デューラー 《『黙示録』:龍と闘う聖ミカエル》
 1498年頃、1511年出版(ラテン語版再版、印刷本としての初版は1498年)
 木版、活版印刷 39.4 x 28.1 cm  国立西洋美術館


フルーニング美術館・国立西洋美術館所蔵 フランドル聖人伝板絵ー100年越しの”再会”
【開催期間:2025年10月25日~2026年5月10日】


1520年代のフランドル(現ベルギー)で制作され、20世紀初頭に日本とベルギーに分かれて所蔵された2点の聖人伝板絵を100年越しに「再会」させる企画です。
2点を並べて展示して、美術史学的アプローチと自然科学的調査から得られた最新の研究成果とともに紹介されるので期待したいです。

作者不詳 《聖ヤコブ伝》 油彩、
板 116.4 x 105.6 ㎝  国立西洋美術館 旧松方コレクション  


【2025年度企画展のご案内】




●西洋絵画、どこから見るか?ールネサンスから印象派まで
 サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館
 【開催期間:2025年3月11日~2025年6月8日】




●スウェーデン国立美術館 素描コレクション展ールネサンスからバロックまで
 【開催期間:2025年7月1日~2025年9月28日】




●オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
 【開催期間:2025年10月25日~2026年2月15日】


2025年度の企画展も海外の西洋絵画の名品が見られる展覧会が続くので、今年も国立西洋美術館から目が離せません。


【国立西洋美術館情報】
館 名  国立西洋美術館
所在地  〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
開館時間 9:30~17:30
     金・土曜日 9:30~20:00
     ※入館は閉館の30分前まで
休館日  月曜日(祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
URL    https://www.nmwa.go.jp/