週末からクリスマスにかけて沖縄に行ってきました。
冬になると曇りがちの天気が続く沖縄ですが、イブとおとといは太陽も顔を出して、日差しも強く、外を歩いていると汗ばんでくるぐらいの陽気でした。
おかげで、今年の冬も暖かい空気の中、すっかりゆるんできました。
それにこの時期に来るのは初めてだったので、南国のクリスマスの雰囲気も味わうことができました。
これは牧志公設市場のクリスマス・イルミネーション。
横浜に帰ってきてあまりの寒さに震えているところですが、とてもうれしいクリスマスプレゼントが家に届いていました。
DNP(大日本印刷)が有料でフォトブック作成のサービスを行っているのですが、先日、五反田にある「ルーブル-DNPミュージアムラボ」にゴヤの「青い服の子供」を見に行ったときに無料クーポン券をいただき、これを利用してドイツ・ゲーテ紀行の写真にキャプションをつけてDNPにデータを送ったところ、完成したフォトブックが届いていたのです(「ルーブル-DNPミュージアムラボ」は完全事前予約制になっていて、本物のルーブル美術館所蔵の美術品が一点展示されています)。
文庫本サイズなので手のひらに乗るほどの小さなものですが、「自分だけの本」と思うと愛着が湧いてきます。
これ以上紹介すると今後のブログのネタがばれてしまうのでこれくらいにしておいて、フォトブックの編集作業や沖縄旅行でブログの更新の間隔があいてしまいましたが、さっそく前回からの続きにもどりたいと思います。
9月5日(水)続き
10時11分、定刻になるとライプツィヒ行き特急IC2157は音もなくホームをすべり出した。
今回の旅行は、まずワイマールまで行き、そこで3泊して市内観光とエアフルト日帰り旅行、フランクフルトに戻って2泊して市内観光という行程で考えていた。
アイゼナハに行ってワルトブルク城を見に行きたい気もしたが、時間的に厳しいかなと思い、今回は行かないつもりでいた。
ワイマール到着まで2時間45分。
さて、今日の午後はどうしようかと、新潮社とんぼの本『ゲーテ街道を行く』をぱらぱらとめくり始めた。
予報によるとワイマールは雨。
では、今日はまず、現在では美術館になっている「領主の居城」、ゲーテが最期の時まで50年間住んでいた「ゲーテ・ハウス」といった建物の中を中心にまわろうか、そして明日はエアフルト、あさってはワイマール市内散策、最終日は見残したところを回ろうかな、などと頭の中で考えてみた。
しかし、アイゼナハ駅に近づき、後ろの山の上にそびえ立つワルトブルク城を見て考えが変わった。
「やっぱりアイゼナハにも行きたい!」
右の写真は翌日、アイゼナハ駅前で乗ったバスの車窓から撮ったものだが、列車の中からも同じようにワルトブルク城が見えた。
そうなると明日はワイマールから特急で1時間かかるアイゼナハに行き、あさっては各停でも17分で着くエアフルトに午前中行って、午後はワイマール市内散策にあてよう、とさっそく予定変更。
ワイマールには予定通り12時56分に到着。
少し遅めの昼食を駅ナカのカフェで食べたあと、時刻表を調べ、駅の窓口で翌日のアイゼナハ行の特急券を予約した。やはりここも窓口は中年の女性で、てきぱきと対応してくれた。
これは昼食。左はポテトサラダ、パンの後ろは大好物のサクランボタルト。全部食べきれなかったので、右のパンは食べずに持ち帰ったが、これが次の日役に立った。
駅を出ると小雨が降っていた。
ホテルまでは歩いて約10分。駅からまっすぐ延びる道をしばらく歩いていくと、街の中心に入っていく。
これが宿泊したホテル・エレファント。
ワイマール一番の高級ホテルだ。
ほんとうはもっと部屋代の安いホテルにしたかったのだが満室だったので、街の中心にあってどこへ行くにも便利だし、と思い切ってここにしたのだ。
おかげで相当な金持ちと思われたのか、フロントの女性従業員に、ホテルの中の高級レストランをやたらと勧められた。
フロントでの会話。
「こんにちわ、部屋を予約している〇〇です」
「あっ、〇〇さんお待ちしていました」
とさわやかな笑顔。
ホテルのフロントは、駅の窓口とは違いどこも若い女性ばかりだ。
ワイマールは旧東ドイツ側にある。観光はドイツ統一後に盛んになったので、この分野への女性の進出は遅れたということだろうか。
チェックインの手続きが終わった後、
「あなたのために今晩の夕食の席を用意しています」
「予約はしていませんが」
「いえ、今からでも大丈夫です」
「それはどこですか」
「ホテル内のレストランです」
念のため料金を確認したいのと、朝食会場にもなっているとのことなので、案内してもらうことにした。
そのレストランは中庭に面したところにあった。
「メインを2品注文して40ユーロ、3品注文すれば60ユーロです」
日本円にして4~6,000円だ。高い。
そこで、「アンナ・アマーリア」という名のレストランがイタリア料理だったのをいいことに、
「できれば郷土料理を食べたいので他にします」
と言うと、
「ホテルの地下に『エレファント・ケラー』というレストランがありますよ。よければ予約を入れておきますが」
「メニューを見て考えます。予約するときはお願いします」
「わかりました」
チェックインにはまだ早かったので、必要なものだけを小さいザックに移し、持ってきたザックはその女性従業員に預けた。
「ではお預かりします。行ってらっしゃい」
と笑顔。
紹介したレストランを断ったからといって機嫌を損ねたふうではなかった。
それもそのはず、レストラン攻勢はその後も続いた。
(次回に続く)