2013年3月4日月曜日

ドイツ・ゲーテ紀行(7)

平成24年9月6日(木)続き
途中、レストラン「Scharfes Ecke」をさがしたりしたので、ワイマール中央駅にはぎりぎりに到着した。
列車はまだホームに入っていなかったので、「良かった、間に合った」とほっとして列車の掲示板を見たら、なんと「15分遅れ」との表示(上の白抜きの部分)。

フランクフルト空港駅の時とは違って、今度は「接続の関係で15分遅れます」とのアナウンスがあった。
この日は雨は降っていなかったが、曇り空で気温もかなり下がっていた。
ホテル・エレファントはとても親切なホテルで、ベッドメイクのときに次の日の天候を書いたメモを置いてくれる。この日は、最高気温19℃、最低気温11℃、天気は晴時々曇。
朝だからおそらく最低気温近くだったと思うが、それでも半袖シャツで歩いている男の人もいたから驚きだ。

アイゼナハ駅には10時ちょうどに到着した。
駅前から出るバスは1時間に1本しかないので、とりあえず出発時間を確認しようとバス停に急いだら、ちょうどワルトブルク城行きのバスが停まっていた。
バスの時刻表を確認する間もなく、私がバスに乗り込んだとたんに出発したが、あとで時刻を確認したところ、10時ちょうど出発だった。バスが出たのは10時を過ぎていたので、列車が遅れていたのを知っていた運転手さんが気を利かして待っていてくれたのだろうか。

アイゼナハは小さな街なので、市の中心はすぐに通り過ぎ、周囲に森が広がり始めると、山の上の方にワルトブルク城が見えてきた。
それがこのシリーズの(2)でお見せした写真。

バスはくねくねした山道を登るとほどなくして終点に着いた。

バス停からさらに山の散策路を登っていくと、ようやくお城の姿が見えてきた。




チケット売り場でガイド付きの入場券(9ユーロ)を購入。チケットには10時50分からと印字されている。ここには日本語の案内パンフレットがあるのもうれしい。


時間になったので、30人ほどが一つのグループになってガイドの女性のあとについて一つひとつ部屋を回る。
これは「騎士の間」。重厚な中柱とレリーフが特徴的だ。


次は「エリザベートの暖炉のある間」。
天井や壁面を埋め尽くすモザイクがまばゆいばかりだ。
これらのモザイクは、13世紀はじめに14歳でチューリンゲンの領主と結婚し、禁欲的な生活と貧しい人や病人に献身的な働きをしたエリザベートの生涯を描いている。


次の部屋までの間には礼拝堂が。
こちらは「歌の間」。
中世にはここで詩人たちが集まり歌合戦が行われた。
ガイドの女性の後ろのタペストリーには、その時の様子が描かれている。
このガイドさんの発音はとてもクリアで、よく聞き取れた。
「歌合戦に負けた方は絞首刑になります」と説明したところで、私は思わず首に手を当て、「えっ」と言ってしまった。
そして最後に「祝宴の間」。
私たちのグループが入室したとき、広間の中に流れていた音楽のテープがちょうど終わるところで、30秒ほど実際のコンサートに居合わせたような雰囲気にひたることができた。

ガイド付きツアーはここで終わり。ルターの小部屋と付属の博物館は自由に見ることができる。

ここがルターの小部屋。
1521年、教皇庁から破門されたルターは、ここにかくまわれ、わずか10か月で新約聖書をドイツ語に訳した。
ルターが翻訳作業に没頭している間、悪魔が誘惑しに現れたので、ルターがインク壺を悪魔に投げつけ、インクのあとが壁に残っていたという言い伝えがあるので、入口の横にいた女性の係員にそれがどこなのか聞いてみた。

すると、女性は笑いながら、「あくまでも伝説ですけれど、右にある暖炉の横に柱があって、その左の板と言われています」と教えてくれた。
さらに「後世の人たちがルターにあやかろうとナイフでインクを削って記念に持って帰ってしまったので、あとからインクを壁に足したとも言われていますが」と聞くと、
「それも、あくまでも伝説ですけれどね。でも今では何も残っていません」と笑顔で答えてくれた。


ルターの小部屋の次は博物館。
ルターの功績を描いた絵画や歴代領主の集めた財宝が数多く展示されていたが、私のお気に入りは、若くてかわいらしい顔をした「竜を退治する聖ゲオルグ」。
日本の四天王像だと餓鬼を踏みつけているが、こちらも竜を踏みつけている。洋の東西を問わず同じ発想なのがおもしろい。


ワルトブルク城を出るともう12時を回っていたが、例によって朝食をたっぷり食べていたので、あまりおなかが空いていない。
そこで、街に戻るバスを待つ間、昨日のお昼に残したパンをベンチに座って食べることにした。飲み物はミネラルウォーター、デザートはホテルのウェルカムチョコレート。
お昼になってだいぶ暖かくなってきて、自然の中で木々のざわめきと小鳥のさえずりを聞きながら食べる昼食もまた格別。

(次回に続く)