さて、いよいよアーヘン大聖堂のガイドツアー。
参加者はおよそ20人くらい。ガイドをしてくれたのはまだ20歳代くらいの若い男性。
「ガイドツアーは約1時間くらいです。説明が面白くなければ、説明を聞かずに写真を撮っていていただいて結構です」と屈託のない笑顔でごあいさつ。説明が面白くないはずはない、と思ったが、実際にガイドツアー中、説明をまったく聞かないで私たちのグループの一番後ろからついてきて、写真ばかり撮っている年配の白人男性もいた。
後で分かったことだが、どうやらドイツ人以外の人で、ドイツ語が分からない人もいたようだ。一見したところドイツ人かドイツ人でないか区別はつかないが、アーヘンにはお隣の国のオランダやベルギーから多くの観光客が訪れているのだろう。
まずは大聖堂前の中庭の石畳に埋め込まれている見取り図でガイドツアーのコースについて説明。
手前の入口から中庭を通って大聖堂の中に入り、入口ホールを抜けるとオクタゴン(八角形)と呼ばれる礼拝堂がある。その奥が聖歌の間で、ガイドツアーではここまで入ることができ、さらには入口ホールの上、2階の部屋にあるカール大帝の玉座を見ることができる。
冒頭の写真は聖歌の間を正面から見たところ。
天井や柱のモザイクも、奥のステンドグラスも、黄金色に輝く十字架も祭壇も見事としか言いようがない。
そして中央には、やはり黄金色に輝く聖棺。その右奥のパイプオルガンは修復をして600年ぶりにその音色を復活させたもので、私たちが見学している間、教会の方が試しに弾いてくれたので、荘厳なメロディーが大聖堂内に響き渡った。
、アーヘンも他のドイツの都市と同じく連合軍の空襲を受け、さらには市街戦まで行われた。こういった中、8世紀末にカール大帝が建設させたこの大聖堂が戦禍にもかろうじて生き延びたのは奇跡とした言いようがない。
しかし、大きな被害は受けなかったものの、ステンドグラスは所々被害を受けたようである。
こちらは戦後の修復になるもの。よく見ると、ステンドグラスの一番下には寄贈した企業名が。
2階には大理石でできたカール大帝の玉座がある。
2階からより間近に見ると、天井のモザイクも鮮やか。
燭台も大きくてきらびやか。
1階から見ても天井のモザイクは素晴らしい。
アーヘン大聖堂は、入場するだけで写真代として1ユーロ寄付するルールになっている。
それならば4ユーロ出してガイドツアーに参加した方がはるかにお得だ。
2時からのガイドツアーは英語だが、ドイツ語が分からなくても、グループにまじって写真を撮るだけで十分元は取れるので、ここアーヘン大聖堂はガイドツアーがおススメだ。
(次回に続く)