今年(2026年)8月21日(金)に大阪中之島美術館で開幕する「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」の概要がいよいよ明らかになってきました。
展覧会開催概要
会 期 2026年8月21日(金)~9月27日(日) 会期中無休
開場時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
※8月28日、9月4日、9月11日、9月18日~9月27日は午後8時まで(入場は午後7時30分まで)
会 場 大阪中之島美術館 5階展示室
チケット情報については展覧会公式サイトをご覧ください⇒https://vermeer2026.exhibit.jp/
それではさっそく展覧会の3つの見どころをご紹介したいと思います。
見どころ1 フェルメールROOM
今回来日するのは、マウリッツハイス美術館が所蔵する3点のフェルメール作品のうち2点が出品されます。1点は14年ぶりに来日する《真珠の耳飾りの少女》、そしてもう1点はフェルメール最初期の貴重な作品《ディアナとニンフたち》。
この2点が展示されて、詳細に紹介される空間「フェルメールROOM」はどのような雰囲気なのだろうかと想像するだけでワクワクしてしまいます。
マウリッツハイス美術館が所蔵した当初は別な画家の作品とされた《ディアナとニンフたち》はフェルメール初期の代表作。フェルメール作品の中で唯一、神話を題材とした作品です。
見どころ2 17世紀オランダ絵画の名品を巡る旅
フェルメールの作品2点に加え、マウリッツハイス美術館の所蔵作品10点が展示されます。
歴史画、肖像画(トローニー(※)を含む)、風俗画、教会内景画、風景画、静物画の6つのテーマで構成され、私たちをマウリッツハイス美術館の世界に入り込んだ気分にさせてくれます。
(※)特定の人物ではなく性格やタイプを表現する、実在しない人物像のこと。《真珠の耳飾りの少女》も「トローニー」と呼ばれるジャンルの作品です。
17世紀最大の画家のひとり、レンブラント・ファン・レインは特定のジャンルだけを描く同時代のオランダの画家とは異なり、風景画、静物画、聖書や神話の歴史画など幅広い作品を手がけ、特に肖像画やトローニーを残しました。
今回来日する《笑う男》は若き日のレンブラントが描いたトローニーの傑作。
笑い声が聞こえてきそうな男の豪快な笑い顔もさることながら、襟の部分の輝きがとても印象的な作品です。
| レンブラント・ファン・レイン《笑う男》1629-1630年頃 油彩、金箔で覆った銅 15.3 x 12.2 cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague |
作者のエマヌエル・デ・ウィッテは、17世紀オランダを代表する建築画家で、教会内部を描いた作品によって高く評価されています。
17世紀のオランダではカトリック教徒の信仰が制限されていたので、《想像のカトリック聖堂の内部》は、そのタイトルどおり完全に空想上のカトリック教会を描いたものですが、このリアル感がぐっと迫ってくるものがあります。
フェルメール《ディアナとニンフたち》のエピソードや、以下の作品は前回の記事で詳しく紹介しているので、こちらもご覧ください⇒https://deutschland-ostundwest.blogspot.com/2026/03/17821.html?m=1
オランダの風俗画を代表する画家ヤン・ステーンの《老いが歌えば若きが笛吹く》。
| ヤン・ステーン《老いが歌えば若きが笛吹く》1663-1665年頃 油彩、カンヴァス 83.8×91.9cm マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague |
動物画家として知られるパウルス・ポッテルは、とりわけ牛の表現に優れた才能を発揮した画家でした。
17世紀オランダの女性画家を代表するマリア・ファン・オーステルウェイクは花の絵で国際的な名声を博していました。
見どころ3 大型スクリーンでフェルメールの名画の「光」に包まれる映像体験。
全長20mにもおよぶ映像で、フェルメールの光の世界を感じる、ここでしか味わえない特別な体験ができます。映像では、フェルメールの生涯と描いたモチーフを全作品でたどります。世界中に点在するフェルメールの全作品が、実際の比率に基づいて集結するほか、通常では見ることができない拡大投影で《真珠の耳飾りの少女》の魅力に迫るなど、デジタルならではの迫力ある展示体験で、名画鑑賞への期待を高めてくれます。
《真珠の耳飾りの少女》は日本で見られるラスト・チャンスかもしれません。
この絶好の機会は逃すわけにはいきません!
フェルメールについて
【ヨハネス・フェルメール(1632-1675)】
17世紀オランダを代表する画家の一人であり、静謐な日常生活の情景を精緻に描いた作品で知られる。制作に関しては一枚の絵に長い時間を費やしたため、完成させた作品は多くなく、現存する作品はわずか30数点しか知られていない。
画家になった当初は聖書や古典神話に基づく歴史画を描いていたが、24歳頃から室内風俗画へと転向した。マウリッツハイス美術館所蔵の《真珠の耳飾りの少女》は、フェルメール作品の中でも最も著名で世界的に広く愛される作品の一つである。
マウリッツハイス美術館について
【マウリッツハイス美術館】
オランダ・ハーグにあるマウリッツハイス美術館は、主に17世紀のオランダ・フラン ドル絵画の優れたコレクションで知られる。館の建物はオランダ古典様式建築の傑作と評され1644年にヨハン・マウリッツ伯爵(1604-1679)の私邸として建設された。
その後、1822年に王立美術館として開館した。美術館の基礎となるコレクションは、オラニエ公ウィレム5世の絵画収集品であり、彼の息子であるオランダ初代国王ウィレム1世によって美術館が創設された。
所蔵作品には、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》、《ディアナとニンフたち》、《デルフトの眺望》の3作品のほか、レンブラントの《ニコラース・テュルプ博士の解剖学講義》 をはじめ、ルーベンス、フランス・ハルス、ヤン・ステーンなど著名な画家の傑作が含まれている。