2012年5月21日月曜日

旧東ドイツ紀行(22)

11月17日(木) ライプツィヒ

今日はいよいよ「英雄の街(Heldenstadt)」ライプツィヒ。
切符は昨日の夕方のうちにドレスデン中央駅のDBの窓口で購入済みだ。
乗る列車は電光掲示板の下から2行目、10時23分発、フランクフルト空港行きのIC(インターシティ)。



 ライプツィヒ到着は11時28分の予定なので約1時間の小旅行。
外の景色を眺めていると、すぐに着いてしまう。
これはライプツィヒ中央駅構内。ドイツでも主要駅は駅ナカがにぎわっている。

ドイツの駅だが、ここでもアメリカ資本の広告が目立つ。

しかし駅正面は、いかにも重厚なヨーロッパの駅といった風格がある。

目ざすはニコライ教会。ライプツィヒ駅からほぼまっすぐ「ニコライ通り」を南下するとニコライ教会の塔が見えてきた。



建物の中は白やパステルカラーを基調とした明るい雰囲気で、柱は南国のヤシの木をイメージしている。

毎週月曜日の夜、このニコライ教会で平和の祈りが行われ、そのあと、市民が街中を練り歩き、民主化を求めた。その動きが東ドイツ全土に広がり、独裁政権が倒れた。
(東ドイツ民主化の動きは去年11月7日のブログをご参照ください)。
「ここがまさに東ドイツ民主化の聖地・ニコライ教会だ」
そう思うと喜びで胸がいっぱいになり、うれしさのあまり油断しているとほおがゆるんでしまう。
「教会の中でニタニタ笑う気味の悪い変な日本人」と思われたくなかったので、できるだ頬を引き締めて室内を見渡した。
これは祭壇側から入口側を見たところ。2階には大きなパイプオルガンがある。

そして祭壇のアップ。

祭壇の左手にあるポスターは、月曜の祈りを知らせるポスター。
右側に「毎月曜日 17時」と赤い字で書かれた小さい紙片が貼ってある。

この写真をとり、しばらくたたずんでいたら、後ろから
「すみません」と声をかけられた。
後ろを振り向くと、ひげをはやしたドイツ人青年が写真を撮ろうとカメラを構えていた。
私は「すみません」と言って横に避け、その青年が写真を撮り終わるのを見て話しかけた。
「私は東ドイツの民主化に興味があってこのニコライ教会に来ました」
と言うと、
「では、あの絵をぜひ見た方がいいですよ」といって、祭壇の右端の方を指さした。
(次回に続く)