ランチをとったCafeの名前はそのものずばり「フィッシュマルクト・カフェ」。
普段は野菜中心の食事をしているので、肉料理が続くとどうしても野菜がほしくなる。
トマトとレタスとモッツァレラチーズのサンドとコーヒー、それにサクランボのタルトを注文してカウンターで待っていると、ウェイトレスの若い女性は、「席まで持って行くので座っていてください」と言う。
こういったCafeはドイツでも日本のチェーン店のコーヒーショップのようにセルフサービスだ。
席まで運んでくれるなんて珍しいなと思いながらしばらく席で待っていると、その女性は笑顔で注文したものを運んできてくれた。
「はいどうぞ」
なんと水とクッキーまでついてくるサービスぶり。
ドイツで水というとペットボトルに入ったミネラルウォーターで、もちろん有料だ。
野菜とチーズのサンドとコーヒー。
軽く食事をとりたいときにこういうCafeはおあつらえ向きだ。
前回(平成23年11月)のドイツ旅行では「Subway」をよく利用したが、今回はこういったCafeで軽食をとることが多かった。
コーヒーを飲み終え、お皿をさげようとすると、やはりそのままでいい、と言う。
ここはチェーン店のコーヒーショップとは違い夜は居酒屋になるみたいだし、少しは格が上なのかなと思い勘定をすませたが、レシートにはしっかりサービス料50セントがついているのに気がついた。
まあ、それでも全部で6ユーロ55セント(当時のレートで約760円)だから、日本のコーヒーショップと比べてもそれほど高い値段ではないが。
昼食後は、ふたたびふらりと街の中を散策。
こちらは「カイザース・ザール(皇帝の会議場)」。
この建物は、1808年にナポレオンがここで欧州諸国会議を開催したのでこう呼ばれている。
午前中もこの前を通ったが、あまり目立たなかったので通り過ぎてしまうくらい目立たない建物だが、中をのぞくとナポレオンらしき人物の人形が出迎えてくれる。
実物大でないのかもしれないが、背は低く、なんとなく情けなさそうな表情をしている。
ナポレオンが台頭してきた当初は、ドイツでも「旧体制を打破した英雄」と見られていたが、ヨーロッパを征服してからは迷惑がられるようになってきたので、地元のドイツ人のそういったナポレオンに対する良くない感情を反映して、あえて凛々しくないナポレオンをここに置いているのだろう。
裏道を歩いて行くと、午前中に立ち寄ったレグラー教会でパンフレットをいただいた旧ユダヤ教会(シナゴーグ)が見えてきた。
ちょうど財宝展を開催していて、金の装飾品なども展示されていたが、残念ながら時間があまりなかったので中に入ることはできなかった。
シナゴーグからドーム(大聖堂)広場に向かう途中の小路。
こうした裏路地に迷い込んでみるのもおもしろい。
ドーム広場に出てきた。
広場には市(いち)が立ち、にぎわいを見せている。
正面には街のシンボル大聖堂(左)とセヴェリ教会。
小高い丘の上を見上げてみると、中世から変わらない姿をとどめている2つの教会。
まるで中世のエアフルトに迷い込んだような気になってくる。
大聖堂入口の12使徒像。
大聖堂の祭壇。ステンドグラスが日の光に輝いている。
パイプオルガンもまばゆいばかりに輝いている。
こちらはセヴェリ教会の祭壇とパイプオルガン。こちらも素晴らしいの一言。
(次回に続く)