2019年1月6日日曜日

2018年 私が見た展覧会ベスト10

あけましておめでとうございます。
昨年一年間、ブログ「ドイツ~東と西~」におつきあいいただきありがとうございました。
今年もドイツの政治の動きや美術館・博物館の展覧会情報などを掲載していきたいと考えていますので、引き続きよろしくお願いいたします。


国宝・長谷川等伯《松林図屏風》
(東京国立博物館)


さて、今回はすっかり年の初めの恒例行事となった「私が見た展覧会ベスト10」の2018年版をご紹介したいと思います。

昨年も充実した内容の展覧会ばかりで、その中から10の展覧会を選ぶのは本当に難しいのですが、去年一年間を振り返って楽しみながら選んでみました。


第1位 泉屋博古館分館「狩野芳崖と四天王」(9月15日~10月28日)

後期に展示された狩野芳崖の三大名画、《悲母観音》(重要文化財 東京藝術大学)、《不動明王》(東京藝術大学)、《仁王捉鬼図》(東京国立近代美術館)のそろい踏みは壮観でした。その神々しさの前に、頭に浮かんでくる言葉もなく、ただただ立ちすくんでいました。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」9月18日で紹介しています。

第2位 大阪市立美術館「阿部房次郎と中国書画」(10月16日~11月25日)


大阪市立美術館の中国書画コレクションの充実ぶりに圧倒されました。
元末四大家の一人、倪瓚の作品を日本で見ることができる幸せをあらためて実感できた展覧会でした。
11月には前期後期の2回、新横浜から新幹線に乗って大阪まで行きました。

第3位 上野の森美術館「フェルメール展」(10月5日~2019年2月3日)

数少ないフェルメールの現存作品のうち8点を一挙に見てきました。《牛乳を注ぐ女》もよかったですが、宗教画なのにくつろいだ感じが出ている《マルタとマリアの家のキリスト》が特に印象的でした。
この展覧会の前に横浜そごうで開催された「フェルメール光の王国展2018」(7月28日~9月2日)はとてもいい予習になりました。
「フェルメール光の王国展2018」の様子は、同じ時期にヨコハマ美術館で開催された「モネ展」とあわせて、いまトピのコラム「フェルメール!モネ!この夏ヨコハマでアートを楽しもう!」で紹介しています。

第4位 山種美術館「横山大観-東京画壇の精鋭-」(1月3日~2月25日)

2018年は明治150年、そして横山大観生誕150年。「横山大観イヤー」の昨年は内容の充実した近代日本画の展覧会が数多く開催されました。
その中でも冒頭を飾ったこの展覧会は、横山大観をはじめ、同時代の日本画家たちの名作が揃った充実の内容でした。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」1月14日で紹介しています

昨年開催された近代日本画の展覧会や近代日本画の聖地、北茨城の五浦については、いまトピのコラムで紹介しています。

【近代日本画三部作】

近代日本画の世界へようこそ

日本美術の聖地・五浦へ

初夏のヨコハマ、おススメ散策&美術展ガイド~近代日本画の足跡を訪ねて五浦から横浜へ

東京国立近代美術館「横山大観展」(4月13日~5月27日)で展示されていた《生々流転》も見応えありました。

第5位 三菱一号館美術館「ルドン展」(2月8日~5月20日)

「ルドン展」、「ショーメ展」そして現在開催中の「フィリップスコレクション展」。
昨年もヨーロッパ風の内装にぴったりの展覧会を楽しませてもらいました。
その中でも「ルドン展」でドムシー伯爵の食堂を再現した部屋は最高でした。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」2月12日で紹介しています 

第6位 静嘉堂文庫美術館「歌川国貞展」(1月20日~3月25日)

国宝《曜変天目》、重要文化財・橋本雅邦《龍虎図屏風》はじめ、昨年も静嘉堂文庫所蔵の名品の数々を楽しませてもらいました。
中でも江戸時代後期の人たちの暮らしぶりが生き生きと描かれた歌川国貞(三代歌川豊国)の女性の錦絵と役者絵が賑やかで華やかで、楽しめる展覧会でした。
前期に2回、後期に1回行ってきました。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」1月29日で紹介しています

第7位 東京富士美術館「暁斎・暁翠伝」(4月1日~6月24日)

型破りな絵師・河鍋暁斎とその娘・暁翠の父娘の競演が思う存分楽しめる展覧会でした。後期展示に行かれなかったのが心残り。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」4月12日で紹介しています

第8位 東京都美術館「ムンク展」(10月27日~2019年1月20日)

絵の具を厚く塗りたくったり、勢い余ってかすれたり、カンバスの上を縦横無尽に駆け巡るムンクの筆さばきを楽しんできました。
(実際に見に行ったのは今年の1月4日でしたが、昨年末に行きそびれたので2018年版にエントリーしました。)

第9位 横浜美術館「モネ それからの100年」(7月14日~9月24日)


ほとんどが国内の美術館や個人蔵のモネの作品だけで、モネの初期から晩年の作品までたどることができた「プチ・モネ回顧展」。モネの現代アートに与えた影響の大きさも感じることができました。

展覧会の様子はブログ「ドイツ~東と西~」7月18日で紹介しています

第10位 金沢文庫「西湖憧憬」(9月22日~11月11日)

江戸時代の日本の文人たちにとってあこがれの存在だった中国江南地方の西湖。
その西湖を描いた作品が集められた、地味でもとても内容の濃い展覧会でした。
前期、後期とも行きました。

いまトピのコラム「横浜、鎌倉、湘南、箱根ー神奈川のエリア別おススメ美術展ガイド」で紹介しています。

さて私の2018年の展覧会ベスト10はいかがだったでしょうか。
みなさんがベスト10にあげている展覧会もありましたでしょうか。

今年も素敵な展覧会に巡り会うのが楽しみです。
それでは今年もよろしくお願いいたします。



昨年からNTTレゾナンツさんが運営する「いまトピ~すごい好奇心のサイト」でコラムを執筆するチャンスをいただきました。

ペンネームはyamasanです。
ぜひこちらもチェックしてみていただければと思います。→yamasan

ツィッターもやっています。

YAMA@SANのぶらり散歩道

また、昨年は遼寧省博物館と上海博物館に行ってきました。こちらの様子はもう一つのブログで紹介していきますので、ぜひこちらもチェックよろしくお願いいたします!