2019年9月8日日曜日

静嘉堂文庫美術館「入門 墨の美術-古写経・古筆・水墨画-」

いつも豊富な所蔵作品で私たちを楽しませてくれる静嘉堂文庫美術館では8月31日(土)から「入門 墨の美術ー古写経・古筆・水墨画-」展が開催されています。




今回の展覧会は墨の美術の「入門編」。
「一般の人には敷居が高い古写経、古筆、水墨画をできるだけわかりやすく、おもしろさがわかるように展示しているので、墨の美の世界をぜひ多くの方に見ていただきたい。」と静嘉堂文庫美術館「饒舌館長」河野元昭館長のごあいさつ。
今まで「水墨画の世界はちょっと地味すぎて。」という方にもぜひご覧になっていただきたい展覧会です。

展覧会概要
会 期 8月31日(土)~10月14日(月・祝)
休館日 毎週月曜日(ただし9/16、9/23、10/14は開館)、9/17(火)、9/24(火)
開館時間 午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
入館料  一般 1000円ほか
講演会やトークイベントもあります。詳細は同館公式サイトをご覧ください→http://www.seikado.or.jp/

※展示室内は撮影禁止です。今回掲載した写真は、内覧会で美術館より特別の許可をいただいて撮影したものです。
※内覧会では、今回の展覧会を担当された同館学芸員の浦木さんと江戸近世絵画がご専門で「中国絵画大ファン」という同じく同館学芸員の吉田さんに会場内をご案内いただきました。
※展示作品はすべて静嘉堂文庫美術館所蔵のものです。

さて、さっそく展示室内をご案内していきましょう。
美術館入口でにこやかにお出迎えしてくれるのは、本邦初登場のカンザンくん。

美術館入口の撮影スポット
ここは撮影可です。
上の写真の左にいるカンザンくん。アップにするとこういう感じです。



カンザンくんの正体は、中国・唐時代の伝説上の二人の僧、寒山・拾得のうちの寒山。
下の写真中央が中国・元時代の《寒山図》(重要文化財)。
寒山は、いつも拾得とセットで描かれるのですが《拾得図》(重要文化財)の方は常盤山文庫が所蔵しています。どちらも宋末元初に活躍した臨済宗の僧・虎巌浄伏が賛を書いているので、もとは対になっていたのです。
ちなみに寒山がいつも手にしているのは筆なので、今回の展覧会にピッタリのガイドさんです(相方の拾得のアイテムは箒(ほうき)です)。

展覧会場入口風景
正面が《寒山図》(重要文化財)
《寒山図》が入っている展示ケースは、近くで見られるように薄手に作られたもので今回が初めてのお披露目。
「乾いた筆でこすりつけるように描かれた髪の毛、風に吹かれている服の線、細い線で細かく描かれた顔、近くでぜひご覧になってください。」と吉田さん。

今回の展覧会は、奈良時代の古写経、平安時代の古筆、室町時代の水墨画の3章構成になっています。はじめは古写経のコーナーです。

第1章 「祈りの墨~古写経~」

写経生カンザンくんが熱心に写経をしていると、その横から金銅仏が現れてきています。


こちらは《華手経 巻第四(五月一日経)》。
巻末の願文に「天平十二年五月一日」と記されていて、現在では「五月一日経」と呼ばれていますが、「正倉院文書」よると、実際には天平十年(738年)に製作されたとのことです。


今から約1300年前、奈良時代には国家事業として盛んに写経が行われました。
この経典は、聖武天皇(在位724-749)の皇后・光明皇后が父母の追善供養のために発願した一切経の一つで、写経事業は約20年に及び、6500巻以上の経巻が製作されました。

第1章のカンザンくんのイラストに戻ります。
「カンザンくんが写経している経巻から金銅仏が現れていますが、これは光明皇后の母・橘夫人が厨子内に納めたと伝えられる念持仏・金銅阿弥陀如来像がモデルなのです。」と浦木さん。
厨子に入った阿弥陀三尊像「伝橘夫人持仏及び厨子」は現在、法隆寺大宝蔵院に所蔵されています。

作品の上のパネルにも注目です。
「当時の写経所での経典製作の様子は、正倉院に残されている「正倉院文書」からわかります。」と浦木さん。

経文を書き写す「経師(きょうし)」、経師が書いた経文をチェックする「校生(こうせい)」、経巻に仕上げる「装潢(そうこう)」、事務を統括するディレクター役の「案主(あんず)」。こういった役割の人たちが「写経生(しゃきょうせい)」と呼ばれ、写経所で経典製作に励んでいました。「経師」になるには採用試験もあったそうです。

当時の写経所の人たちが、それぞれの持ち場で真剣に経典を製作した様子を思い浮べながら見ると、一字一字丁寧に書かれた経典の味わいがより一層深まるかもしれません。

続いて《増壱阿含経 巻第二二(善光朱印経)》。


こちらは「五月一日経」を手本にしていますが、「五月一日経」が中国・東晋の書家、書聖・王羲之(307-365)の影響を受けた几帳面な書体で書かれているのに対して、こちらは少し太くて力強い文字になっています。隷書風の朱印「善光」にも注目です。

そして上のパネルには、外題(題箋)、見返し、界線など、普段聞き慣れない経典の部分名称の解説もあるので、経典の勉強になります。

こちらは平安時代に数多く製作された絢爛豪華な「装飾経」。
当時の貴族たちは豪華な装飾の料紙に金泥、銀泥で写経したものを奉納したり、経筒に入れて地中に埋めたりして、未来の繁栄を願ったのです(展示室内には経筒も展示されています)。


右から、《紺紙金字一字宝塔法華経(太秦切、「古経鑑」のうち)、
《紺紙金銀交書華厳経(「古経鑑」のうち)、
大般若波羅密多経巻第四三四(小水麻呂願経)
第2章「雅なる墨~古筆~」

豪華絢爛になってきた平安時代の経典の次は、豪華な料紙の上に流暢な連綿体で書かれた平仮名まじりの「古筆」のコーナーに移ります。
ここではなんとカンザンくんが十二単を着ています。
その秘密はこのパネルに書かれています。
そうです、平仮名は当時「女手(おんなで)」と呼ばれていたからなのです。




こちらは国宝《倭漢朗詠抄 太田切(下軸)》。修理後初公開です。
 
 

「唐紙の上に金銀泥で大和絵風の鳥や草花の下絵を描いた料紙に注目です。」と浦木さん。
漢詩と和歌が交互に書かれ、料紙も和と漢、この対比を楽しみたいです。

唐の詩人・白居易(楽天 772-846)の『白氏文集』巻三・四に収められた「新楽府」を和訳した「仮名新楽府」の断簡(下の写真右)は、金銀の砂子が撒かれた料紙と、流れるような仮名の絶妙なコラボをお楽しみください。
左は《三十六歌仙絵 源公忠(業兼本)》。どちらも鎌倉時代のものです。


第1章の古写経から第2章の古筆まで紹介してきましたが、ここまでで奈良時代から鎌倉時代までの墨の世界を見渡すことができる展示になっています。

第3章「墨に五彩あり~水墨画~」

そして最後は室町時代の水墨画の世界。

水墨画といえばモノトーンの世界なのですが、カンザンくんが持つ筆で描くと墨がいくつもの色に変わってきます。
そうです、このパネルにもありますが、古来から名手による水墨画は「五彩を兼ねるが如し」と賞されていたのです。


まずは「詩画軸」のコーナー。
ここで冒頭の河野館長のごあいさつでの「『書画一致思想』の根底には墨がありました。西洋と異なり東洋では墨、筆、紙といったマテリアルは書と画で同じものを使うのです。」というお話を思い出しました。
「詩画軸」とはまさに画僧の描いた水墨画の上の余白に禅僧たちが漢詩を添えたもの。
画と書の響きあう世界をぜひ楽しみたいです。

下の写真一番右の「詩画軸」のタイトルは《聴松軒図》。
中央に大きな松があって、その後ろには塔頭があります。きっとその塔頭が「松の音を聴く」聴松軒なのでしょう。幸いなことに、そこには人の気配はありません。ちょうどいい機会なので、自分が聴松軒に入り込んだつもりで耳を澄ませて「松の音」を聴いてみてはいかがでしょうか。
他の「詩画軸」には人物が描かれていますが、今度は自分がその人物になったつもりで遠くの山を眺めてみるといいかもしれません。

右から、《聴松軒図》《万里橋図》(いずれも重要文化財)、
《山水図》(重要美術品)、《山水図》
大画面の屏風もいい雰囲気を出しています。
こちらはポスターやチラシに使われている室町時代の画僧、周文の作と伝わる《四季山水図屏風》(重要文化財)。修理後初公開です。
どうでしょうか、この透き通るような透明感。
目の前で見ると、水墨だけで描かれたこの静かな景色の中にスーッと入りこんでいけそうな気持ちになってきます。

《四季山水図屏風》では、右隻の右側から春、夏、左隻に移って秋、冬の景色が表わされています。
「右隻右側の楼閣のテラスで二人の人物が見ているのが、春を表す梅の花。続いて風にたなびく柳。左隻には雁が飛んでいて、紅葉も見られます。そして、冬の雪山。絵の中にスッと入り込める作品です。」と吉田さん。

ここにもカンザンくんがいました。
でもカンザンくんが手に持っているのは筆でなく斧。
なぜ斧なのでしょうか。
詳しくはこちらのパネルに説明がありますが、《四季山水図屏風》のように、楼閣や樹木を崩さずに描く楷体(真体)山水では、中国山水画の岩の表現方法の一つで、斧で鋭く削り取ったような岩の表現「斧劈皴(ふへきしゅん)」が用いられることが多いからなのです。


室町水墨画といえば忘れてはいけないのが、やはり雪舟。
こちらは伝・雪舟ですが、中国江南地方の杭州にある古くからの景勝地・西湖を描いています。
中央の山が、鶴と梅を愛でた北宋の詩人・林和靖が住んでいたとされる孤山、画面中央を横切る橋のように見えるのが白居易や北宋の詩人・蘇東坡が整備した白堤、蘇堤(白居易も蘇東坡も詩人であると同時にこの地方の長官も務めていました。長い方が蘇堤でしょう)、周辺には楼閣も描かれていて、西湖の雰囲気がよく出ています。


手前が伝・雪舟《西湖図》

室町時代といえば幕府があったのが京都ですが、関東の水墨画も負けていません。
こちらは関東水墨画のコーナー。
鎌倉・建長寺の画僧・祥啓、小田原周辺で活躍した前島宗祐、常陸国(現在の茨城県)出身で小田原から東北にかけて遍歴した雪村の作品です。

右から、雪村《柳鷺図》、前島宗祐《高士観瀑図》(重要美術品)
祥啓《巣雪斎図》(重要美術品)

ロビーには、外交官であった新関欽哉氏(1916-2003)から、平成13年(2001)に静嘉堂文庫美術館に寄贈された石印材のコレクションが展示されていますのでこちらもぜひ。




図録も墨の世界への「入門」にちょうどいい内容、ボリューム。税込1000円と値段もお手頃です。


そして、浦木さんの気になるお話。
「今回の展覧会が好評なら、第2弾として江戸時代、近代編の開催も考えています。」

展示作品も見ごたえのあるものばかりで、解説も充実。「入門」にはちょうどいい展覧会です。

みんなで今回の展覧会を盛り上げて、第2弾の開催も期待しましょう!

2019年8月14日水曜日

お気に入りの作品に投票しよう!~Seed山種美術館 日本画アワード2019

東京・広尾の山種美術館では、公募展「Seed山種美術館 日本画アワード2019 -未来をになう日本画新世代-」が開催されています。


この展覧会は、3年前に開催された第1回「Seed山種美術館 日本画アワード2016」に続く第2回目、1971年に創設された「山種美術館賞」から通算すると16回目の公募展。

189点の応募作品の中から選ばれた若手日本画家たちの受賞・入選作品44点が展示されていて、どれも力作ばかりで見ごたえのある内容です。

【展覧会概要】
会 期  8月10日(土)~8月23日(金)
開館時間 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日  8月13日(火)、19日(月)
入館料  一般 700円ほか
8/17(土)、8/18(日)には受賞・入選画家によるアーティストトークがあります。
展覧会詳細は山種美術館公式サイトをご覧ください→http://www.yamatane-museum.jp/

※今回撮影可の作品は次の3点です。
  大賞  安原成美《雨後のほほ》
  優秀賞 青木秀明《鴯鶓(エミュー)ノ図-飛べない鳥-》
  特別賞(セイコー賞) 近藤守《nostalgie》

中央が大賞・安原成美《雨後のほほ》、
左が優秀賞・青木秀明《鴯鶓(エミュー)ノ図-飛べない鳥-》、
右が特別賞(セイコー賞)・近藤守《nostalgie》

※掲載した写真は、美術館より特別の許可をいただいて撮影したものです。

館内風景



内覧会では、若手画家のみなさんにご自身の作品について語っていただき、こちらの質問にも丁寧に対応していただきました。本来であれば、若手画家のみなさんからお話をおうかがいしたかったのですが、とても時間が足りなかったので、私が特に気になった作品の画家の方にお話をおうかがいしました。

はじめは、入選作品《揺らぐ森》を描いた水津達大さん。


入選・水津達大《揺らぐ森》


以前別の会場で水津さんの作品を見たときは青色の海の絵だったような記憶があるのですが、今回は緑を中心とした森と池の作品。
(2016年の図録を見ると入選作品《水辺》は群青色の海が印象的な作品でした。)

今回はなぜ緑なのでしょうか。
水津さん「私にとって森は緑に見えるからです。」
単純明快です。
でもそれだけではありません。木々の緑が写っていない水面は白一色、そして緑一面の画面右には一筋の赤色が。これは何を意味するのでしょうか。
ありふれた森の景色のようで実はミステリアス。
それに静かな森のようで、タイトルは《揺らぐ森》。
謎は解明するより、謎のままでそっとしておいた方がいいのかもしれません。


続いてインドに取材することが多いという佐々木真士さんの《ガンジス河畔》。

入選・佐々木真士《ガンジス河畔》


この水面の輝きは何で表現しているのでしょうか。
佐々木さん「これはアルミ泥です。」
金泥や銀泥は知っていましたが、今ではアルミ泥まであるとのこと。
銀泥は酸化して黒変しますが、アルミ泥だと輝きは長持ちしますね。

さらにアルミ泥には胡粉を混ぜています。
「金属泥に胡粉を混ぜると波紋の輝きが際立てくるのです。」と佐々木さん。
この技法は、今では奇想の系譜に位置づけられる京狩野二代目・狩野山雪《雪汀水禽図》の水面の表現から着想したとのこと。
そして竹で組まれた手前の小屋の下の影は酸化した銀を使ったいぶし銀。
若手画家の作品も古来からの日本絵画の伝統に裏打ちされているのです。

しかし、それだけで感心してはいけません。
この小屋の板に注目してください。本来であれば日よけとなる上の白い布と平行でなくてはならないのですが、板はこちらを向いています。これはまさにキュビズム?

表現が平板にならないようにアクセントをつけたという佐々木さん。
細部まで工夫を凝らして作品を描いているのがわかります。

こちらは、見た瞬間「なぜかわからないけど惹かれる作品」と感じた長澤耕平さんの《日本橋の風景》。画面上の直線は首都高、右には日本橋、そして川の向こうにはオフィスビル群。四角で構成された画面が安定感を感じさせます。

入選・長澤耕平《日本橋の風景》

「橋を描くのが好き。」という長澤さん。
図録でも書かれているように、向こう岸への憧れを感じさせてくれるところがこの作品に惹かれた理由なのかもしれません。

こちらは今回の展覧会の協賛・セイコーホールディングス株式会社の特別賞(セイコー賞)に輝いた近藤守さんの《nostalgie》。

特別賞(セイコー賞)・近藤守《nostalgie》
西武池袋駅と杉並木を重ね合わせたという幻想的な作品。
一見すると合成写真のようですが、近くで見ると墨と岩絵具で丁寧に描かれているのがわかります。

そして、最後に紹介するのが大賞に輝いた安原成美さんの《雨後のほほ》。

大賞・安原成美《雨後のほほ》

緑であるはずのほほ(朴の木)の葉が群青色に描かれ、背景は胡粉の白だけでなく、葉の付近はかすかに黄色を帯びていて、雨上がりの様子が見事に表現されています。

このように一つひとつの作品を細かく見ていくのは大変ですが、細かく見れば見るほど、そして想像力をふくらませばふくらますほど味わいが増すこと間違いなしの作品ばかりです。

受賞・入選作品が全部で44点。ぜひじっくり見ていただきたいです。
(第2展示室には、酒井抱一《秋草鶉図》(重要美術品)ほか山種美術館所蔵作品が展示されています。)
もし時間があればればアーティストトークのある日に行くのがおススメです。

そしてお気に入りの作品があればぜひ投票しましょう。
お好きな作品すべてに投票できます(ただし同じ作品には1名1票)。
作品人気投票の詳細はこちらです→http://www.yamatane-museum.jp/2019/08/seed-2019-4.html

ミュージアムショップでは、今回と前回の「Seed山種美術館 日本画アワード」の図録が販売されています。お値段は1,000円+税。ハンディサイズなので手に持ちながら作品を見るのにも便利です。


会期は8月23日(金)まで。
期間は短かいですが、若手日本画家のみなさんの息吹をぜひ感じとっていただきたいです。

 

2019年8月12日月曜日

京都画壇の作品が上野に大集合!~東京藝術大学大学美術館「円山応挙から近代京都画壇へ」

京都画壇の作品が上野に大集合!

東京・上野公園の東京藝術大学大学美術館では「円山応挙から近代京都画壇へ」展が開催されています。


今回の展覧会は、タイトルのとおり江戸時代中期に京都で活躍した円山応挙(1733-1795)に始まり、明治、大正、昭和初期の近代日本画まで、京都画壇の作品が大挙して東京にやって来るという、これまでにない規模の展覧会。
そして、応挙晩年の襖絵で知られた、兵庫県香住の大乗寺の襖絵も東京で約10年ぶりに公開されるという豪華版。

暑い日が続く今年の夏も各地で美術展が開催されていますが、この「円山応挙から近代京都画壇へ」展は、けっして見逃すことができない展覧会のひとつです。

【展覧会の概要】
会 期  8月3日(土)~9月29日(日)
 前期は9月1日(日)まで、後期は9月3日(火)から
 前期後期で大幅な展示替えがあります。ただし、大乗寺襖絵は通期展示。
開館時間 午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日(祝日又は振替休日の場合は開館、翌日休館)
観覧料 一般 1,500円ほか
展覧会公式サイトはこちら→https://okyokindai2019.exhibit.jp/

京都国立近代美術館に巡回します。
会 期 11月2日(土)~12月15日(日)

※撮影した写真は、内覧会で美術館の特別の許可を得て撮影したものです。
※内覧会では、東京藝術大学大学美術館 古田亮准教授、京都国立近代美術館学芸課研究員 平井啓修さんのギャラリートークをおうかがいしました。

さて、豪華な内容の展覧会で見どころいっぱいなのですが、ここからは特におススメしたいポイントを紹介していきます。

ポイント1 贅沢な空間をお楽しみいただけます

美術館入口を入ってまずは3階に向かいます。
全部で4章構成になっている展覧会のうち、最初の章は「すべては応挙にはじまる。」
入ってすぐに私たちの目の前に現れてくるのは、広々とした空間に展示された応挙による大乗寺襖絵《松に孔雀図》。

円山応挙《松に孔雀図》(兵庫・大乗寺)重要文化財
通期展示
照明も凝っていて、朝の光を意識したほの明るいものになっています。角度をかえて見てみると、墨一色で描かれているのに、松の葉は緑、孔雀の羽根は茶色に見えてくるから不思議です。
まずはこの贅沢な空間で応挙最晩年の傑作をゆったりとお楽しみください。

通期展示される大乗寺の襖絵は、上から見るとX型になっている展示ケースに展示されています。ということは襖絵の両面が見られるということ。
順路にしたがって左から回ると、呉春《群山露頂図》、山本守礼《少年行図》、呉春《四季耕作図》と続きます。
上の写真右側、立派な姿の松の後ろに描かれているのは呉春《四季耕作図》。

呉春《四季耕作図》(兵庫・大乗寺)重要文化財
通期展示

円山応挙とその弟子たちが描き、165面が重要文化財に指定されている大乗寺客殿の襖絵は現在では収蔵庫に収めれられ、レプリカに置き換えられているので、今が本物を見ることができる絶好のチャンスです。

さて、大乗寺の客殿は、中央の仏間の持仏、十一面観音を中心として四方を四天王が守護するという仏教的な意味をもった立体曼荼羅になっています。
なぜ正面に孔雀が描かれているのか、正面から見て右側になぜ農耕の絵が描かれているのか、それぞれ意味があるのですが、それは大乗寺の山岨眞應(やまそばしんのう)副住職の音声ガイドのスペシャル解説でお聞きください。
音声ガイドは1台550円、ナビゲーターは声優の羽多野渉さん、解説ナレーションは藤村紀子さんです。

地下2階の会場に移って3つめの章「山、川、滝。自然を写す。」。風景画のコーナーです。(説明の都合で順番は前後しますが、実際の順路は3階→地下2階です。)
ここでのおススメは明治から昭和初期に京都で活躍した木島櫻谷の《山水図》。

木島櫻谷《山水図》(株式会社 千總)
前期展示
写真でおわかりになりますでしょうか。
この展示ケースは両側が手前に向かって少しカーブしています。
雄大な景色の《山水図》が、まるで見る人を優しく包み込むように迎えてくれるのです。今回の展覧会のために特注されたというこの展示ケース。演出効果は大きいです。
後期には川の流れが迫力たっぷりの円山応挙《保津川図》(重要文化財)が展示されるので、こちらも楽しみです。

ポイント2 見たままをお楽しみいただけます

円山応挙は当時としては珍しく「写生」を重んじました。
今では当然のことなのかもしれませんが、形式を重んじる狩野派、土佐派、住吉派が主流だった時代に「写生」は革新的なことだったのです。
そして、「写生」であれば、自然を見たままに描くので、見る人たちは時代的な背景や中国の故事を知らなくても楽しむことができたのます。

3階の展示室に戻ります。

2つめの章は「孔雀、虎、犬。命を描く。」。動物たちのコーナーです。

虎といえば岸駒に始まる岸派。幕末から明治期にかけて活躍した岸竹堂の迫力ある《猛虎図》がお出迎え。
岸竹堂《猛虎図》(株式会社 千總)
前期展示
下の写真右は応挙の弟子・長沢芦雪の《牡丹孔雀図》。
奔放な性格の芦雪でしたが、師・応挙に負けないくらいの立派な孔雀を描いています。奔放といっても技量は確かでした。
でも芦雪らしい遊び心も見逃せないです。
画面中央右の白い花の下には蜘蛛の巣がかかっていますが、蜘蛛は描かれていません。画面右下の雀が蜘蛛をくちばしでくわえているのです。
右から長沢芦雪《牡丹孔雀図》(公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館)、
奥文鳴《寒塘水禽図》(敦賀市立博物館)、都路華香《雪中鷲図》
いずれも前期展示
岸派の祖、岸駒の虎もいます。下の写真中央は眼光鋭い虎が今にも飛びかかってきそうな岸駒の《松虎図》。
そして左は今回の新発見は《魚介尽くし》。明治5~6年頃に森寛斎ほか、当時の京都画壇の日本画家たち20数名で描いた作品。
一見すると一人の画家が描いたのではと思えるくらい調和のとれた構図。
「宴会の余興に描いたものではないでしょう。京都画壇の組織力を感じます。」と古田さん。

右から、幸野楳嶺《敗荷鴛鴦図》(敦賀市立博物館)、
岸駒《松虎図》(公益財団法人 角屋保存会)、以上前期展示
森寛斎ほか《魚介尽くし》通期展示
ふたたび地下2階の展示室に移ります。4つめの章は「美人、仙人。物語を紡ぐ。」。人物画のコーナーです。

はじめに応挙の作品から。
下の写真左《江口君図》の女性の頭頂部の束ねた髪からほつれる髪の毛を一本一本丁寧に描いています。
「応挙の観察眼と力量のすごさがわかる作品です。」と平井さん。
左が円山応挙《江口君図》(静嘉堂文庫美術館)重要美術品、
右が幸野楳嶺《洞房粧雨図》、いずれも前期展示
こちらには同じ題材の作品が三点並んでいます。三国志に出てくる「三顧の礼
」で知られる、劉備、関羽、張飛の三人が雪の中、軍師として招こうとした諸葛孔明の元に向かっている場面を描いた《風雪三顧図》です。
いずれも《風雪三顧図》で、右から中島来章(京都府(京都文化博物館管理))、
呉春(奈良県立美術館)、円山応挙(京都・相国寺)
いずれも前期展示
円山派の祖・応挙、四条派の祖・呉春、そして円山派から四条派に移った中島来章。
一言で「円山・四条派」といっても、構図、人物、背景とも全く違って描かれています。

江戸中期以降、京都には多くの流派が生まれました。

円山応挙から始まった円山派、呉春に始まる四条派、さらに虎といえば先ほど紹介した岸派、猿といえば森狙仙と森徹山の森派、精緻な筆遣いの原在中を祖とする原派、豪快な絵を描く鈴木松年の鈴木派(鈴木派の祖は松年の父・鈴木百年)。まさに百花繚乱。

それぞれの流派の画風は何となく違うなというのはわかるのですが、古田さんの解説をおうかがいして納得しました。
「円山・四条派とは、江戸派に対する京都派の代名詞では。」

そして、「流派に係わりなく、互いに学びあいながら自らを高めていきました。横のつながりが強かったのです。」と説明されたのは平井さん。


今回の展覧会は、一人の画家の作品が飛び抜けて多くなく、幅広く多くの画家の作品が展示されています。
あまり難しく考えないで、自分なりに流派の違い、または個性の違いを感じ取りながら、京都画壇全体の雰囲気を楽しめればいいのかもしれません。

ちなみに、私にとっての呉春のイメージは、「今でもどこかにいそうで、人の良さそうなおじさんが描かれていたら呉春」です。

左が呉春《山中採薬図》(公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館)、
中央が円山応瑞、冷泉為泰賛《加茂競馬図》(泉屋博古館)、
右が岸駒《南極老人図》(敦賀市立博物館)
いずれも前期展示

美術館2階のミュージアムショップでは、兵庫・大乗寺客殿の写真も多く掲載された図録を販売しています。図録だけで2,646円。長沢芦雪《薔薇蝶狗子図》のかわいらしい犬をデザインした図録バッグとセットで3,510円。
作品の図版や解説はもちろん、円山・四条派の系譜や画家の解説もあります。まさに円山・四条派の決定版!

さて、駆け足で展覧会を紹介してきましたが、「円山応挙から近代京都画壇へ」展はいかがだったでしょうか。
近代京都画壇のキーパーソン・幸野楳嶺を作品紹介だけにしたりなど、かなりはしょってしまっい、とても全てをお伝えすることはできないほどの充実した内容です。ぜひともその場でご覧になっていただきたい展覧会です。
この機会に京都画壇の粋をお楽しみください。






2019年7月7日日曜日

すみだ北斎美術館「フリーア美術館の北斎展」~フリーアの北斎肉筆画が見たい!

フリーア美術館の北斎肉筆画が見たい!

すみだ北斎美術館で開催中の企画展「フリーア美術館の北斎展」はそんな願いをかなえてくれるとても素晴らしい展覧会です。


「えっ、まさか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そうです。
日本美術の宝庫として知られる国立スミソニアン協会フリーア美術館(アメリカ・ワシントンD.C.)は、作品を収集した実業家チャールズ・ラング・フリーア氏(1854-1919)の遺言で、所蔵作品はすべて門外不出とされているからです。

そこで登場するのが数多くの高精細複製品を制作して寺社や美術館等に寄贈している「綴プロジェクト(文化財未来継承プロジェクト)」。


綴プロジェクトは、オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、特定非営利活動法人 京都文化協会とキャノン株式会社が推進している社会貢献活動です。
みなさんも綴プロジェクトの高精細複製作品をどこかでご覧になっているのではないでしょうか。

今回の企画展は、綴プロジェクトが制作してすみだ北斎美術館に寄贈した13点が前期後期ですべて見ることができる豪華な展覧会。

さて、展示室内はどのようになっているのでしょうか。
先日開催された特別ギャラリートークに参加しましたので、さっそくそのときの様子を紹介していきましょう。
※企画展「フリーア美術館の北斎展」展示室内は撮影禁止です。掲載した画像は美術館の特別の許可をいただき撮影したものです。

展覧会概要
会 期  6月25日(火)~8月25日(日)
 前期 6月25日(火)~7月28日(日) 後期 7月30日(火)~8月25日(日)
開館時間 9時30分~17時30分(入館は17時まで)
休館日 7/1(月)、8(月)、16(火)、22(月)、29(月)、8/5(月)、13(火)、19(月)
観覧料(AURORA(常設展示室)観覧料含む) 一般 1,000円ほか
関連イベントもあります。詳細はこちらでご確認ください→すみだ北斎美術館

スタートは4階の第1展示室です。

第1展示室入口

中に入るとフリーア美術館の正面の写真がバーンと出てきます。
このレイアウトいいですね。まるでフリーア美術館に来たような気分になります。
ウェルカム・トゥ・フリーア・ギャラリー・オブ・アート!


第1展示室に入って見えてくるのは奥に展示されている「玉川六景図」。

葛飾北斎「玉川六景図」高精細複製画(通期)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1904.204-205
  
和歌に詠みこまれた6つの玉川(京都、大阪、和歌山、滋賀、東京、宮城)を題材とした六曲一双の屏風です。
こちらはもちろん高精細複製画ですが、近くで見てもこのリアルさ。

葛飾北斎「玉川六景図」高精細複製画(通期)(部分)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1904.204-205 

この展覧会は5章構成になっていて、この第1展示室は第1章。

第1章 「玉川六景図」の研究

フリーア美術館ではこの「玉川六景図」は、右隻に人物、左隻に風景が配置されていますが、明治期に発行された雑誌『日本美術画報』初編巻九に掲載された写真によると人物と風景が交互に配置されていました。
ここに展示されている作品は、これに倣って配置されています。

「(人物と風景が交互に配置されている)こちらの方が目にやさしいように感じます。」と今回のギャラリートークで作品の解説をしていただいた、フリーア美術館日本美術担当学芸員のフランク・フェルテンズさん。
もともとの専門は琳派で、フリーア美術館に入って北斎の研究を始め、北斎の人となりと芸術を尊敬するようになったというフェルテンズさん(下の写真中央)。日本語堪能でとても気さくな方です。左は今回の特別ギャラリートークのモデレーター、アートブログ「青い日記帳」主宰のTakさんです。


「門外不出」のフリーア美術館の学芸員として日本美術を日本の人たちとどのようにシェアしていけばいいのか悩んでいたというフェルテンズさん。
今回のプロジェクトでそれが実現しましたが、高精細複製画を見て「本物と変わらないくらいでこわいです(笑)。」

「北斎の画風のすべてがこの屏風に盛り込まれています。」とフェルテンズさん。
「人物の表情、年齢、それに庶民や貴族といった社会的ステータスまで、北斎は深く分析して描いています。人物の顔や姿勢など、近くでよく見比べていただきたいです。」

3階の第2展示室に移りましょう。


第2章 古典と伝説

ドーンと地を揺るがすような轟音が聞こえてきそうな雷神が出てきました。

葛飾北斎「雷神図」高精細複製画(通期)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1900.47 


フェルテンズさん「この作品の見どころは雲の動きです。雷神がいかにも雲から出てきたばかりといった動きをしています。」
そして、ほぼ画面全体に描かれた黒い点にも注目です。
「この点々を描くときの北斎の気合の入った動きが想像できます。」

北斎はきっとこんな感じで描いていたのでしょう。
4階のAURORA(常設展示室)の北斎さん。そして後ろは北斎を支えた娘の阿栄(おえい)。
AURORA(常設展示室)は一部を除き撮影可。企画展のチケットがあればこちらも入れます。
ぜひ北斎さんにご挨拶しましょう。ただし、制作の邪魔をするとおこられるのでご用心。




第3章 美人画

続いて美人画のコーナー。
こちらは双幅の「新年風俗図(初夢・朝化粧)」。
正月を迎える風習を描いた場面で、右幅は正月にいい夢を見ることを願って宝船を描いた紙を折りたたんで枕の下に敷くところを描いています。
ぐいっと前に傾けた首が、願いの強さを物語っているようです。
左幅は、元旦に初めて汲んだ若水で手や顔を洗う初手水という儀式に臨もうとしている女性を描いたもの。若水を入れた漆器の水入れを右手で持って、左手を丁寧に添えているところに新年の行事の厳かさを感じます。

葛飾北斎「新年風俗図(初夢・朝化粧)」高精細複製画(通期)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1903.52,F1903.53 


細部にも注目です。女性の着ている着物の柄、右幅下の紙に描かれた宝船、左幅の水入れの蒔絵の柄、水を受ける容器の横に描かれた山水画。どれも丁寧に描かれているので、ぜひ近くでご覧になってください。

単眼鏡で見ていたら、生地の絹目までよく見えました。
「この作品は絹地に描かれているんだな。」と納得しましたが、よくよく考えてみるとこれは複製画。綴プロジェクトの高精細複製画おそるべしです。


第4章 動物と植物

小上がりに敷かれた畳の上に展示されているのは「十二ヶ月花鳥図」。
ガラスケースはありません。
「こんにちはー」と言って知り合いのお宅のおじゃましたような気分で作品を楽しみましょう。
葛飾北斎「十二ヶ月花鳥図」高精細複製画(前期)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1904.179-180 

酒井抱一で見慣れた「十二ヶ月花鳥図」とは少し趣が違って、花鳥図といいつつ亀が気持ちよさそうに泳いでいたりします。
「江戸後期の新しい解釈で描かれた十二ヶ月花鳥図です。」とフェルテンズさん。
この作品は落款がなかったのですが、作風から最近になって北斎の真筆と判断されたとのことです。

今回の展示の特徴は、フリーア美術館所蔵作品の複製画と、それに関連するすみだ北斎美術館所蔵作品が並んで展示されていることです。
こちらはすみだ北斎美術館所蔵の「亀」。亀が水の中を涼しげに泳いでいます。

葛飾北斎「亀」(すみだ北斎美術館蔵)
前期展示

この「十二ヶ月花鳥図」は前期のみの展示ですが、後期には同じく高精細複製画の六曲一双の屏風「富士田園景図」が展示されるのでこちらも楽しみです。

第5章 自然と風景

そして展覧会のフィニッシュを飾るのは、こちらに迫りくる波濤に圧倒されそうな「波濤図」。
「波濤の先端が卍の形をしているのが北斎の波の特徴です。」とフェルテンズさん。
大胆な波濤と突き出す岩の向こうには浜伝いに並ぶ民家が小さく描かれています。
「北斎の人気の理由は、日本の伝統的な技法に加え、遠近法のように西洋の技法を取り入れていること。だから今の人たちにも親しみやすいのではないでしょうか。」

葛飾北斎「波濤図」高精細複製画(通期)
原画:フリーア美術館蔵
Facsimiles of works in the collection of the Freer Gallery of Art,
Smithsonian Institution,Washington DC:Gift of Charles Lang Freer,F1905.276 


隣に並ぶのはご存じ「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。
北斎の波の競演です。

葛飾北斎「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
(すみだ北斎美術館)前期後期とも展示

展示を見終わって3階ホワイエに出ると北斎の波の競演がお出迎え。
ここは撮影スポットなので、来館記念に北斎の波と一緒にぜひ1枚!



こちらは今回の企画展のリーフレット。
各章ごとの見どころがオールカラーで紹介されています。
これで税込300円とお手頃な値段。こちらも来館記念におススメです。


13点の高精細複製画の展示は次のとおりです。
通期展示 7点
「玉川六景図」「雷神図」「琵琶に白蛇図」「新年風俗図(初夢・朝化粧)」「鍋冠祭図」「蟹尽し図」「波濤図」
前期のみ展示 3点
「源氏物語 早蕨図」「遊女図」「十二ヶ月花鳥図」
後期のみ展示 3点
「漁樵問答図」「年始まわりの遊女図」「富士田園景図」

せっかくの機会ですので13点コンプリートに挑戦してみてはいかがでしょうか。